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File.606 ページ35

Aside

「ハハハ...(苦笑(みんな揃って人の気を知らないで...)」

みんなにからかわれていた新一君は苦笑いを浮かべた後、物凄く嫌な顔をしているのが分かる
からかっていない私と明美は苦笑いを浮かべ、おば様は静かに微笑んでいるだけ
まあ、人の気も知らないであんな事を言われたら誰だって嫌なはずだしね

「嬢ちゃん達、電車より車の方が早いだろうから送ってやるよ」

「ありがとうございます!」

「それじゃ、失礼しま〜す」

「じゃあな。コナン、灰原」

その後、歩美ちゃん達が帰る事を知った伊達君が電車より車の方が早いから送ると言うと光彦君は真っ先にお礼を言っていた
歩美ちゃんと元太君はおば様と新一君に別れを言っている

あら?映画通りなら歩美ちゃん達は確か、東都環状線に乗って帰るはずなのに...
まあ、もし東都環状線に乗ってしまえば子供達は真っ先に巻き込まれる可能性は高いから、巻き込まなかった事だけは幸いね

「サンキュ〜」

「気を付けて帰るんだぞ」

新一君は子供達にお礼を言った後、おば様は気を付けて帰る様に言っていた
灰原 哀のいない少年探偵団だけど原作よりしっかりしているし、何よりおば様がいるからね

「それにしても肝心な時に工藤君はいったい何処へ行ったんだ」

目暮警部がそう言った途端、博士はドキッとしていて、正体を知る明美は心配そうに見つめており、私と志保は呆れた様な表情をしながら新一君の方を見る
新一君は私達の視線に耐えきれなかったのか「ヒヒヒ...(苦笑」と苦笑いを浮かべていて、その様子を見ていたおば様は静かにため息をつく
その時、新一君の携帯から着信音が鳴り響いた
みんなは携帯の方に視線を向けている

蘭ちゃんは米花シティービル映画を見に行く事は志保や真純から聞いていた為、電話してきたのはあの人だろう
私は新一君の携帯電話を静かに取り、電話に出る事にした

『もしもし』

「よく爆弾に気づいたな。三人揃って褒めてやる。工藤が一緒ではない今、お前達が代わりに次の爆弾の居場所を見つける事だ。いいか、一度しか言わないからよく聞け。東都環状線に5つの爆弾を仕掛けた」←くぐもった声

私が電話に出るとあの人が新一君がいない今、私達が代わりに次の爆弾の居場所を見つける事と東都環状線に5つの爆弾を仕掛けた事を言ってきた

「何!?」

「5つの爆弾!?」

小五郎さん達は驚きを隠せない表情になっている一方、私は無言のまま目を細める
やっぱり......あの人が設計した橋に仕掛けたのね

File.607→←File.605


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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2021年7月31日 15時

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