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File.573 ページ2

Aside

「あ〜、それはよかった。昨夜から手間かけて作った甲斐がありましたよ」

蘭ちゃんの感想を聞いて森谷さんが凄く嬉しそうな顔だ
それにしても昨夜から作っていたなんて...凄いわね
近くにいたおば様も小さな声で「料理上手なんだな...」と感心しているし
料理上手な男性なら女性にも好かれやすいと思うけど、私的には森谷さんは結婚できる器だとは思えないわ
何故って?例え結婚できたとしてもすぐに離婚しそうなレベルだし

「あら先生、お料理なさるんですか?」

「ん?こう見えても独身ですからな。ここに出ている物、全てスコーンもサンドイッチもクッキーもみんな私の手作りです。何でも自分でやらないと気が済まないたちなんですよ」

ティーパーティーに招待されていた女性が森谷さんに料理をするのかと問いかけると森谷さんは女性に自分が独身である事や家事全般についてもほとんど自分で行っていて、パーティーで出した料理も方式から手作りにこだわっていた事もあり、ここに出ている料理も全て手作りで自分でやらないと気が済まないと答えていた

料理上手な所は素敵だけど、美意識への強い強いこだわりがある所を考えると森谷さんの人物像はかなりの完璧主義者&神経質であると考えた方がよさそうね...
まあ、その歪んだ考えの所為で犯罪者になってしまったんだけど...

「あ〜、なるほど。その精神がいくつもの美しい建築を生み出すんですね」

ティーパーティーに招待されていた男性が森谷さんの言葉を聞いて納得している様子
よく見ると森谷さんの周りに別の所にいた人達がこちらへ集まっているのが分かる

「ねえ?森谷 帝二って完璧主義者なのかな...?(コソッ」

「話を聞く限り、そんな感じだろうな(コソッ」

サンドイッチを食べ終え、紅茶を飲んでいた萩原君が森谷さんの人物像について松田君と話していると松田君も森谷さんの雰囲気を感じ取ったらしくそんな感じがすると答えていた
まあ、完璧主義者なのはまず間違いないでしょうね...

「それにしても...料理も全て手作りなんて凄いのね」

「そうね。お客さんに出す料理を自分で作る男性なんて滅多にいないわよ」

森谷さんが他の招待客と話している間、明美はここに出ている料理が全て手作りなのが凄いと感心していると志保がお客さんに出す料理を自分で作る男性なんて滅多にいないと言っていた
志保...料理を自分で作る男性は森谷さん以外にもいるからね?(苦笑
志保の言葉に私は心の中で思わず苦笑いを浮かべた

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2021年7月31日 15時

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