【名探偵コナン】宮野家長女PART11 (ページ30)

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Aside

『成実さんはきっと止めて欲しかったんだと思うわ...自分が人殺ししてしまう事をね...』

伊達君の疑問に私は成実さんの気持ちを思い浮かべながら愁いを帯びた表情になりつつ、そう答えた
成実さんはまだ若いし、キチンと罪を償って第二の人生を歩んで欲しいわ...
私は成実さんの罪が少しでも軽くなる様にと英理さんに電話で相談したら、英理さんは成実さんの弁護を引き受けてくれるとの事
成実さんは12年前の被害者だからね...

「それよりお姉さん、燃え盛る公民館から飛び出してきたのは驚いたぜ」

『成実さんを説得するのに時間がかかっちゃったんだからしょうがないでしょう？』

「でも、いくらなんでもそれは無茶すぎるよ」

『無茶したのは分かってるわ』

松田君に燃え盛る公民館から私達が飛び出してきた事に驚いたと言ってきたが、私は成実さんを説得するのに時間がかかったのだから仕方ないと言うと、萩原君からも無茶すぎると言われてしまう始末
確かに無茶したかも知れないけど、目の前で犯罪者が死んだりしたら嫌な気持ちになってしまうもの...

「A姉さんは相手が犯罪者だったとしても助けるのか？」

『何言ってるの？そんなの当たり前じゃない。いくら犯罪者だとしても死んで終わっては意味がないわ。自分の罪から逃げるのは卑怯者のする事よ。罪を認め、後悔し、そうする事で過去を改める事ができるわ。だってそうでしょう？人生は命がある限り、何度だってやり直せるんだからさ。だから命は大切なものなのよ？』

その時、伊達君から相手が犯罪者だったとしても助けるのかと言われ、私は何を言ってるのだろうと言わんばかりの表情でそう言うと萩原君達は何故か目を丸くしていた
萩原君達は相手が犯罪者だったら見殺しにするつもりだったのかしら？

『貴方達はもし相手が犯罪者だったら見殺しにするつもりだったの？自分の推理で犯人を追い詰めてみすみす自殺させてしまったり、見殺しにしてしまう様な行為は殺人者と変わらないわ...もしそんな事をしようとしたら警察官失格よ』

私は物静かにそう言った途端、萩原君達は何も言い返せなかったのかそのまま黙り込んでしまった
新一君も私の言葉を聞いて二度と犯人を推理で自殺に追い込まない様に決意し、己の非力さを悔やんだりしていたからね...
それに...世間からもてはやされた事でかなり天狗になっていたから探偵として少し成長したんじゃないかと思ってるわ