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File.494 ページ19

Aside

これはどう考えても自 殺なんかじゃない...あの人が西本さんを自 殺に見せかけて殺害したのだから...
私達の言葉に目暮警部と小五郎さんは驚いているが、私達は気にせずに口を開く

「だってよく見てよ!遺体があった所の足元に踏み台になる物が何にもないよ」

『そうね...普通は踏み台があれば自 殺だと分かるけど踏み台がないんじゃ、どう見ても犯人が自 殺に見せかけて殺害した様にしか見えないわ』

「つまり自 殺とは考えにくいと言う事だ」

新一君と私の説明を聞いた目暮警部はすぐに自 殺ではないと小五郎さんに説明した後、新一君は「僕達、怪しい人なら見たよ!」と言うと、目暮警部と小五郎さんは再び驚きを隠せない表情になっている
まあ、西本さんが殺害された後に怪しい人を見かけたと聞けば驚かずにはいられないもの...

『コナン君と一緒にピアノの部屋に行ったら、人影が二つあったので二人いましたよ。一人は窓を破って逃走しましたけど、もう一人は村沢さんでした』

「誰かに殴られて倒れてたから今、ピアノの部屋で成実先生に...いてっ!」

私と新一君で説明をした途端、小五郎さんは理不尽にも新一君を殴りながら「それを早く言え!」と言いつつ、目暮警部と共にピアノの部屋に向かう
萩原君と松田君も後を追いかける様に行った為、私は気づかれない様に新一君の目線に合わせつつしゃがみこんだ
新一君は痛かったらしく頭をさすっている様子だ

『大丈夫...?』

「いつもの事なので...(ったく、何で俺が殴られなきゃなんねえんだよ...)」

私達はその後、駐在が楽譜を探している姿が目に入った
まだあの楽譜が見つからないのかしら...?
あの楽譜はこの事件の鍵を握っているんだから...

「お巡りさん、麻生さんの楽譜見つかった?」

「いや、何しろ12年も前の事じゃからのぉ...いったい何処に置いたのやら...」

『......(汗』

新一君の問いかけに駐在は12年前の事だからいったい何処に置いたのかすら覚えていないと言う発言に私は思わず呆れた顔をしてしまった
......普通は何処かにしまったりとかしたら、覚えてるはずなんだけどね(苦笑
麻生さんの楽譜が見つからなさそうなので、私達はいったんピアノの部屋に向かう事にした

「恐らく脳震盪だと思いますが、診療所でキチンと見てみないと...」

村沢さんは殴られた衝撃で脳震盪を起こしてしまい、頭は包帯で巻かれているが未だに目を覚まさない

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2021年5月23日 16時

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