【名探偵コナン】宮野家長女 (ページ30)

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File.27 ページ30

Aside

明美は秀一と秀吉に会えるのを楽しみにしていたし、私も二人に会える事が楽しみだ

ふと気になったのは原作とのズレが悪い方向に行かないかどうかだった
原作通りに進んでも、いつ何処でズレてしまうかまでは誰にも分からない
まあ、白鳩製薬が25年前に倒産した所は原作通りだったけど

白鳩製薬が倒産した事をきっかけにお父さんとお母さんは町医者を開業した
この話はお母さんから聞いているから知ってるけどね...
その頃から秀一は...FBIに入ろうと考えていたのかな...？

その1年後、降谷零と諸伏景光が宮野家にやってくると同時に烏丸グループはお父さんに何度も勧誘してくる...
この烏丸グループに入る事だけは絶対に断らせないと...！

その3年後、羽田浩司さんの事件がきっかけでおじ様が失踪し、おば様と秀一と秀吉が日本に来るんだよね...
イギリスにいるおじいちゃんとおばあちゃんはどうなっちゃうんだろう...？

ふと...そんな考えが頭の中をよぎった
駄目だ...そんな不吉な事を考えては...と静かに首を振る
そうだ...！原作に向けて、これから救済する人達のリストを作っておかないと！

そんな事を考えていた時...

「Aちゃ～ん！」

その時、誰かに呼ばれ、私は振り向いた
私を呼んでいたのは...

『【美海】さん！』

そう...この人は鮫崎美海(さめざきよしみ)さん
ご存じの通り、この人は鮫崎島治警視の娘さん

原作だと勤め先の銀行で起きた事件に巻き込まれ、命を落としてしまうはずだった...
しかし、私はその事件が起きる前に彼女と出会う事ができ、その銀行は退職した方がいいと話した途端、美海さん本人は最初、驚いていたが私の真剣な表情を見て信じてくれた

そして同僚で交際相手の海老名(えびな) 稔(みのる)さんも私と美海さんの話を信じ、別の銀行に勤めようと言う話になり、現在、二人揃って鳥矢町の銀行に勤めているとの事
この二人の人生が崩れなくて本当によかったわ...
強盗殺人事件の主犯...叶才三とその一味に殺されずにすんだもの

「A、この人とは知り合いなのか？」

『うん！公園で一緒に遊んでくれた人なんだ！』

お父さんに聞かれ、私は美海さんとは公園で知り合ったものの、怪しまれない様に遊んで貰った人だと説明する
その話を聞いてお父さんとお母さんはすぐに信用してくれた

「そうだったのか...すみません。娘の遊び相手になっていただいて」

「いえ。Aちゃんのおかげなんです」