memory27 ページ30
＿＿Haruka side____
「天王はるか、女のくせに優勝しやがって」
女のくせに。
僕はその言葉が好きではない。
ただ僕は自分のやりたいことがモータースポーツなだっただけだ。
だから性別なんて関係ないのに、
『男だとか女だとか関係ない。早いものが勝つんだ』
僕の言葉も効かず奴らは僕らに近づいてくる。どうしようかと思っていたその時だった。
「彼方達それを負け犬の遠吠えというのよ。そんなことをして恥ずかしくないのかしら？」
彼女が怒っている。僕もみちるもAが怒っているところをあまり見たことがない。
驚いた。それと同時に嬉しかった。きっと僕の為にそう言ってくれたんだって、そう思ったから。
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「A、怒りたくなる気持ちも分かるけれどあんなことを言ったら相手を挑発するだけよ？」
僕の後ろでみちるがAにそう言っていたけど、本当は心配しただけなんだろうと予想がつく
ああいう奴らって気に触れたら何する分かんないし
「分かってるわ。でも彼の発言が気に食わなかったのよ。男だとか女だとか、別にどちらだっていいじゃない」
一瞬、周りの音が何も聞こえなくなって、彼女の声だけが僕の頭に響いていた
彼女の発した言葉が頭を駆け巡る。
僕は何度君に救われただろう。
Aに初めて女だといった時も君は何も言わなかった。
それに僕の格好を見ても驚きもしないし当然のことのように僕を受け入れてくれた
普通の人だったら「なんでそんな恰好をしているの？」とかいろいろ聞いてくるのに
似合っていると言ってくれた。
そのたった一言が僕にとってどれ程のものだったか
僕は自然と彼女の頭を撫でていた。
『A、僕のために怒ってくれてありがとう。でも無茶はだめさ』
「そうね。もう辞めておくわ。」
数秒間Aも僕も目を逸らすことはしなかった
僕の腕をどけてまばたき一つの間に離れてしまったけれど
・
「ところで、」と話しかけてくるみちるはもう戦士の顔だ
「あの山田さんていう人マークしておいたほうがいいんじゃなくて？」
『確かにそうだな』
「私に任せて。」と言い残し彼女がAと合流したのが見えて僕はその場から離れて自分のバイクを取りに行った。
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姫野(プロフ) - ありがとうございます💞💞これから沢山更新する予定するのでこれからもこの作品を宜しくお願いいたします！ (7月7日 21時) (
レス) id: 412b5526d4 (このIDを非表示/違反報告)
a.p.m. - 続きがみたいです！ (7月6日 5時) (レス) id: 1749039543 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月姫 | 作成日時：2023年3月9日 18時
