episode.15 ページ15
｢助けてくれ！！｣
ﾊﾞﾀﾝと扉を開いてコンパメートに駆け込んで来たのはマルフォイとそのお付き人
こうなることを知っていたAは兎も角、双子は驚いているようだ
『早く後ろに下がって。邪魔』
｢っな！！｣
『吸魂鬼の影響を受けたくないなら早く後ろに下がれ』
杖を構えたまま普段とは全く違う厳しい声にマルフォイは大人しくAより奥にいる双子の所にまで下がった
それからすぐにﾊﾟｷﾊﾟｷと窓が凍りつく音と共にうす汚い頭巾を被ったものがやって来た
『シリウス･ブラックを匿っている者は誰もいない。今すぐ立ち去れ』
Aの冷淡な言葉に耳を貸すことはなく吸魂鬼はこちらに近寄ってくる
｢っひ！！｣
Aの背後でマルフォイが情けない声を出す
ｽﾞｷﾝ、と頭が痛みだす
__________……て、…れ！！
『……っ、エクスペクト･パトローナム』
突然の頭痛に耐えながら杖を振ったAの声に呼応して杖から銀色の気高い一角獣が現れ、吸魂鬼に真正面から突っ込む
暗闇に包まれた車内に凛々しくある銀色の発光体はとても神秘的に見える
｢……すっげー｣
コンパメート内にいた全ての吸魂鬼を追い払った一角獣がAの元に帰ってきて擦り寄ってくる
その額を撫でてやるともっと、と言いたげに更に足に擦り寄せてくる
__________……て、くれ！！
『……っ、取り敢えずこれ食べて』
｢チョコ？なんでだ？｣
片手で一角獣を撫でながらローブのポケットに予め入れておいたチョコレートを渡すと最もであろう疑問をフレッドが聞いていた
『吸魂鬼に出会った後の処置はチョコを食べること』
｢姫、大丈夫か？！顔が真っ青だぞ！｣
『……っ！』
__________助けて、くれ！！
ｶﾞﾝｶﾞﾝと痛む頭と脳内に鳴り響く声
段々と酷くなる鈍器で殴られたような痛みに耐えきれず、頭を抱えてふらついたAを双子が咄嗟に支えた
｢A！！｣
『っ、……ぅああ！』
__________助けて、くれ！！俺を助けろ！！
喉を押さえてこちらに手を伸ばす男、その場でのたうち回る男がいる
｢大丈夫かい？！｣
ｶﾞﾗﾘと扉が開きルーピンが入って来るがAの視界は白んであまり見えない
｢顔が真っ青だ…かなり影響を受けたようだね。私が見えるかい？｣
ルーピンがAに手を伸ばした
__________助けて、苦し……っ死にたく、無い…！
血濡れた手がこちらに助けを求めて伸ばされる
そこでAの意識は深い闇底に沈んだ
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みや(プロフ) - 麻さん» コメントありがとうございます！更新を止めて暫く経つのにコメントくださったんですね。嬉しいです^^*続き更新しました！これからもよろしくお願いしますね。 (2020年2月24日 19時) (
レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - サキさん» コメントありがとうございます！やめなくて大丈夫なように頑張って続き書きますね！これからもよろしくお願いしますね^^* (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - クリさん» コメントありがとうございます。かっこよくて、たまに可愛い教授を目指して書いているのでそう言っていただけて嬉しいです^^*これからもよろしくお願いします。 (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます。いい意味で捉えます！ありがとうございます^^*これからもよろしくお願いしますね。 (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - きぬさん» コメントありがとうございます！ようやく更新致しました！！これからもよろしくお願いします^^* (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや
| 作成日時：2018年6月27日 16時
