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荒い息遣いを上から感じる。彼に掴まれた腕から熱が浸透していく。
荒い息を整えながら彼が口を開いた
及川「もう一回」
私を真っ直ぐな目で見つめてくる、さっき笑顔で手を振っていた人とは思えない。
ゾクッとした。
同時に恥ずかしさのあまりに涙が出てくる。
及川「泣いてもダメ、もう一回」
今度は少し楽しそうに
こうなったらもう彼には勝てない。
A「．．．好き」
及川「うん、誰が？」
A「．．．お、おいかわ．．．．」
どんどん小さくなる声
震えるまつ毛
及川「ん？誰って？」
呼び方に満足しなかったのか、目線を合わせて聞き直してくる
A「．．．と、おる．．」
真っ赤な顔で涙を流しながら彼の要求に答える。
彼はというと、
及川「．．．．うん．．」
ニヤニヤしながら私の顔を見ている
彼は知っているのだ、私が一度デレを出すと止まらなくなることを
素直になることを。
だからなのか一度デレを出すとこうして甘やかされてしまうのだ。
耐え切れずに顔をそむける
及川「あ、まだ下向いたらダメでしょ？」
A「．．だって．．もう無理」
及川「ほらこっち向いて」
笑いながらそう言った彼は私の顔を両手で挟んで自分の方に向けた
そして
及川「俺も愛してる」
目を見て堂々と言われさらに顔に熱がこもる
A「！！！！」
ハハっと爽やかに笑う彼はとことん私を甘やかす。
及川「A、キス」
A「！！！！む、無理！！できない！」
そう言ったのに私の手を引いて近くのベンチに腰掛け、
及川「ほら、ここ座って」
楽しそうに自分の膝の上を指す。
出来ない、と言おうとすると掴まれていた腕が引っ張られて彼の膝の上に乗る形になった。
さっきよりも近い距離に心臓の音が聞こえないかと不安になる。
相変わらず楽しそうな彼
及川「ほら、早く」
A「．．目、つぶって．．．」
及川「はいはい」
そう言って閉じられた目を確認して
彼にキスをした。
チュッ
普段しない事をしたからなのか
彼も珍しく照れていた。
及川「．．はぁー．．．．．やば．．．」
手で顔を隠しながらつぶやいていた。
・
・
愛の言葉は嘆くもの
(早く家に帰ろう、及川さん我慢できないんだけど)
(！！！！へ、変態！！！)
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作者名：Machya | 作成日時：2018年5月30日 7時
