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決定的な私の言葉を遮るように青い声で言う彼
A「なんで…！！？」
おもわず顔をあげてしまう
そこで始めて彼がどんな顔をしているかがわかった
「…終わりにしないよ」
彼は今にも泣きそうな怒り出しそうな顔をしていた
息を呑む私に彼は続ける
「別れないよ、そんな顔したお前を一人にできるわけねえだろ」
「………お前はもう俺のこと好きじゃないの？」
その言葉に胸が苦しくなる
そんなわけない、好きだからこうして彼の幸せを願っているのに
A「…そんなことない、好きだから……」
「……だから…？」
語尾を濁した私に急かすように聞く
緩んでいた腕はまたきつく握られていて彼の意思を感じる
A「…好きだから…幸せになってほしい」
私の小さくて細い声は彼にはきちんと届いていたようで彼が息を呑むのがわかった
「…それがどうして別れるになるんだよ！」
今度こそ爆発する怒りに私も触発され
A「だってあの子が好きなんでしょ！？？」
「なっ！！」
A「毎日毎日、頭なんか撫でてニヤニヤしちゃって…！」
頭に血が登っても心は冷静で
あぁ、言ってしまった
醜い自分を晒してしまった
もっと綺麗に離れたかったのに
心のなかで後悔がうずまく
相変わらず掴まれた腕を見ていると
彼の腕が離れ自由になっていく私の腕
あ、呆れられたんだ
これで本当に終わり
終わりなんだ
目には水の膜が張りだしてそれがバレないように彼が立ち去るのを待っていると
両手で頭をガッと掴まれ、わしゃわしゃとなでられる
A「！！？？」
びっくりして思わず顔を向けると
そのまま頭を引き寄せられて気づくと彼の大きな腕の中にいた
「………ヤキモチ…？」
さっきまでの興奮はどこへやら今度は、はぁと息を吐きながら静かにそう言う彼
「……ふ…可愛いやつ」
大きな腕を解いて私の顔を覗き込む彼
意地でも目を合わせたくなくて下を向く
そんな私の顔をさっきまで頭をなでていた手で包み込むと
A「！！！？」
チュッ
「…もっと本音を言え」
「…もっと繕わずに見せろよ」
近距離での言葉
私の顔は真っ赤に染まった
・
・
そして解れる
(妬かせたい)
(素の君をもっと見せて)
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作者名：Machya | 作成日時：2018年5月30日 7時
