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そして解れる+二口堅治 ページ12

ずっと好きだった


バレー部のマネージャーになって
いつもはふざけてるのに部活中は真剣で

先輩に対して口は悪いけど
本当はすごく慕っている



そんな彼を気づくと目で追っていた


















「絶対に俺に気がある気がしてたのに…」




青根と別れ2人になってもまだ愚痴を言っている彼を横目で見ながら適当に相槌をうつ



A「…ふーん」



この間新しく入った可愛いマネージャーの後輩

彼女に対して優しいとは思っていたけど
まさか好きだったなんて



彼女がタオルを渡した方が部内の士気があがるから頼んでやってもらってたけど


タオルを洗ってんのは私だからな???







こんなことなら私が渡せばよかった…



そんなふうに思っている矢先に



「いっつも笑顔でタオルくれるからその気なんだと……」



A「……………」




つい漏れる本音




A「……そんなに好きだったとはね」







そんな言葉に彼は気を悪くしたようだ



「なんだよ、わりぃかよ」






いつもよりとがってる?そんなふうに聞こえる声
その事実に顔が歪み
つい私もそっけなく返してしまう



A「……べつに」



すると彼もそれに気づいたのか、今度は優しい声で尋ねてきた



「…おまえ、どうした?」



顔を見られてる気がするけどあえて彼の方は見ない
見たらもっとブサイクな顔になってしまう



A「……べつに…」



彼を見ずに淡々と答える



「…別にって顔じゃねぇ」



彼はそう言うと黙ってしまった









今のは私が悪い
彼は私の気持ちを知らないのだから


私が自分の気持ちをちゃんと伝えて踏ん切りをつければいいのだ

ただそれだけなのに、



















A「…じゃあさ、私と付き合ってみる……?」






なんの脈絡もなくつぶやいてみる







「……はぁ?」




彼は言われていることの意味が理解できない、という様な顔をしている




A「…どう?」




心臓はバクバクと音を立てて今にも飛び出そうだ
でも顔は繕って





「…いや……どうって…」



戸惑う彼に言葉を続ける




A「傷が癒えるまででも、次に好きな人ができるまででもいいじゃん」




A「できたら別れたらいいし、」



A「一度は青春してみたいじゃん?ね?」






賭けだった





























「………いいよ」









私の顔をじーっと見ていた彼がつぶやいた

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設定タグ:ハイキュー!! , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:Machya | 作成日時:2018年5月30日 7時

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