＋ ページ11
青根と別れ
いつの間にかコイツと2人になっていた。
コイツ、花村 Aは伊達工業高校の同級生のクラスメイト兼男子バレーボール部のマネージャーだ。
「最近、特に可愛かったのは彼氏ができたからかよ…」
A「確かに最近キラキラしてたね〜」
「いや、いつも可愛いんだけどさ」
A「………ほー…」
俺の愚痴を流すように聞きながらたまに相槌をうつ
「いっつも笑顔でタオルくれるからその気なんだと……」
A「……………」
A「……そんなに好きだったとはね」
「なんだよ、わりぃかよ」
心がやさぐれている事もあり
つい喧嘩腰になってしまう
A「……べつに」
珍しく怒りをはらんだ声に驚き
顔を除き見る
「…おまえ、どうした？」
顔を見ると眉間にシワがよっていた
A「……べつに…」
こちらを見ずに淡々と答える
「…別にって顔じゃねぇ」
俺たちはそれっきり黙ってしまった
どうしたコイツ？
ちょっと言い方が悪かったか？
そんな事を考えながら歩いていると
突然
A「…じゃあさ、私と付き合ってみる……？」
耳に入る声
「……はぁ？」
言われていることの意味が分からずにヤツの顔を見ると
A「…どう？」
涼しそうな顔で俺を見ている
「…いや……どうって…」
戸惑う俺にまくしたてる様に
A「傷が癒えるまででも、次に好きな人ができるまででもいいじゃん」
A「できたら別れたらいいし、」
A「一度は青春してみたいじゃん？ね？」
飄々としているコイツ
なんだか、その余裕が悔しくて
言ってしまった。
「………いいよ」
・
・
繕って
(バレてない？)
(これはチャンス…？)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 10人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Machya | 作成日時：2018年5月30日 7時
