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「A〜、今日飲み行かない?」

 訓練を終え、装備をロッカーへとおさめていく中、萩原の間延びした声が響く。班員からは、あんなにしごかれたのに、とか強いっすね、なんて声が上がる。

 ヘルメットを外し、額に張り付く前髪を軽く払ったAは、嫌だときっぱり言った。





「なんでよー」

『暑い。ダルい。疲れた。シャワー浴びて早く帰って寝たい』

 一刀両断するAに、萩原はいやらしい微笑みを浮かべた。


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「伊達も来るって」

『前も会ったし、』



「陣平ちゃんも来るってー」

 ぴくり。分かりやすく、Aの動きが止まる。その様子に勝ち誇った表情の萩原は、颯爽とヘルメットを脱ぎ髪を靡かせた。


『‥‥行く』

「そう来なくちゃね!いつもんとこな、伊達と陣平もう先に始めちゃってるらしいから、俺先いくぞー」

『え、待ってよ!』

「可愛くするのに時間かかるんでしょ、俺が場を温めといてやるから」


 そのやる気はどこから来るのか、重苦しい装備をあっという間に外し、ひらひらと手をふる男は、装備ロッカーから出る直前。





「陣平ちゃん、ゆるくふわっとした髪が好きって言ってたな〜」

なんて言葉を残した。





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『‥‥‥なによ‥』

 きつく結っていた髪をほどいたAは、そっと優しく毛先に触れ呟いた。





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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 降谷零   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ハル | 作成日時:2021年9月12日 0時

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