今度の審神者は超怖がりでした《弐》 (ページ42)

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鶴さん、驚かせるページ42

それから毎日、鶴さんが俺を見る度にニャンちゅうをやってくる。アレンジも加えて今では立派なバイク音だ。

｢お”ぉん･･･お”ぉ”お”お”･･･お”ぉ”んお”ぉ”ん！｣

謎。そんなに気に入ったかニャンちゅうの声。
俺は驚かされるより呆れていた。
まさかこんな事になろうとは。

『鶴さん、もうそれニャンちゅうじゃなくてバイク音だよ』

｢お”ぉ”お”おん！ドルドルドル･･･ぶお”ぉお”おん！｣

最新型のバイクみたいな声を上げる鶴さん。
ドルドルドルとか何？ニャンちゅうそんなこと言わないよ？謎。エンジン全開にしてるわ。

『･･････』

｢Hey主！全然驚かないね｣

Hey俺の後ろに乗らない？みたいな感じで話しかけられた。怖い。

『驚かない。むしろ呆れてる』

｢俺は気に入ってるんだけどな！ははっ！｣

最後の部分がネズミーランドの｢みんな、ようこそ！ははっ！｣って笑うキャラに思えた。
そんな感じで言ってた。

『鶴さん･･･俺が悪かったから･･･もうやめよ？』

｢何故だい？｣

『みんな、怖がってるし･･･ニャンちゅうそんなんじゃないし･･･もう最新型バイクだし』

｢･･････そうか。怖がってるのなら仕方ないな！｣

鶴さんしょぼくれた。ごめん。

｢仕方ない、次の言葉を探すか！｣

そう言ってテレビに向かってった鶴さん。これで一安心と思って次の日の朝。

｢元気ですかーー！！！｣

『ひぃいいいっ！な、何？！』

｢元気があればっ！なんでも出来るぅうううう！！｣

『うわぁぁぁっ･･･怖い怖い怖い怖い怖い！』

迫り来るのは首に赤いタオルをかけた鶴さんだった。彼は俺を起こそうとしたのか猪木さん風に大声を上げてきた。何を見たんだ。鶴さんよ。
テレビの何を見たんだ。

｢だっハッハッハ！驚いたか！｣

『心臓止まる･･･』

｢あ｣

起こす所か俺を再び寝かせるために言ったのではないかと確信するほど驚かせてきやがった。
ニャンちゅうの方が良かった。気絶。