ここの粟田口(あわたぐち)の先輩達は怒ると怖い ページ6
『焼けて死んだ・・・終わり』
もう、ざっくり。話をブラックにしたくないもん。
そんなことするとさ、ホント面白くないし。
「大将、俺っちは詳しく話せって言ったよな?」
もっと、詳しく、話せ!とメンチ切りながら(本人は気づいてない)言ってくるのでもう少し詳しく話すことにした。
『お家(おいえ)がさ、昔さ全焼したわけよ、んでね俺と2つ上の兄がいたんだけど、兄は俺を護って焼けて倒れて、残った俺は焼けていても兄を家から出そうと思って・・・おんぶして出たんだけど、水被ってないからさ。焼けるよな。おかげで右半身に火傷跡が残った。・・・はい、終わり!』
「御両親は?いらっしゃらなかったのですか?」
『今終わり言ったよね・・・・・・逃げたんですよ、逃げて姿消した』
「行方は知らねぇのか?」
『俺が知っているとでも?お巡りさんじゃないんだし、知るわけないよ・・・知りたくもない』
もう、話ブラックになってきたじゃん・・・。何とか灰色にとどめたい。
意外にこやつらバンバン聞くなぁ。
「主殿」
『はい、主です』
「もし良ければ、私を兄と・・・思って良いのですぞ?」
『え・・・』
「今まで寂しかったでしょう・・・主殿」
一期さんに撫でられたァァァ。狙ってたわけじゃないよ?俺そんなやつじゃないから。
ロイヤル王子。流石だ。ほんと、今の空気を笑顔でぶち壊した。
「こんのすけは審神者様を何時でも支えますからねっ!」
『ふぉっっっくす!!』
「おぉう・・・」
ほら、一期さんもびっくりしたじゃねぇか!可哀想だろーが。折角なでなでされてたのに。
『おまっ・・・ほんと油揚げにすんぞ!』
「こんのすけ殿、今晩の油揚げになりませぬかな?」
「ひぃいいっ・・・!一期様のお顔が怖いっ!こんのすけ・・・今日はトンズラしますっ!この本丸怖いっ!」
トンズラって言葉どこで覚えたんだお前。
あと、この本丸が怖いって言えるのか?俺は怖いって言えるよ?だって無理やり審神者になった身だもん。怖がりでビビりだもん。けどお前散々俺を怖がらせやがってよォ。
今度縛り付けて目の前で油揚げやいてやろーか。
『俺もいきなり現れるこんのすけ怖いっ!』
「こんのすけはタイミング良く出てるつもりですぅう!」
『俺にとってはタイミング悪く出てると思いますぅ〜!』
「まぁまぁ・・・おやめなさい」
俺がこんのすけの尻尾を鷲掴みした所で一期さんの手が強く、それも強く肩に置かれた。殺されるかと思った。
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作者名:のろすけ | 作成日時:2019年7月10日 22時