ほ、堀川くん? ページ39
「ここの和泉守様はカエルがお苦手なのですよぅ」
『へぇ・・・堀川くんは何か苦手なもんあるか?』
以前、油揚げをはぐはぐしているこんのすけと縁側でゆったりしながら神様の弱点を聞いていたことがあった。
三日月おじいちゃんは腰。みっちゃんは虫。
清光は主。カネさんさんはカエル。五虎退くんは
人影に見えるもの。水色お兄さんは弟。
鳴狐さんはよく喋る玩具。鶴さんは驚きがないこと。
「鳴狐様のお供様とこんのすけは油揚げが・・・あっ!」
『自分の弱点を言いやがったなこいつ・・・利用させてもらうわ』
「ああ、あぁあ。それはご勘弁を。油揚げ大好きなんだから仕方ないじゃないですか!」
『逆ギレすんな』
・・・ていうか、薬研先輩と堀川くんは?
「あの方達の弱点はこんのすけは知りませぬ」
『うっわ、使えねぇ』
「なっ、これだけ情報提供しているのに!酷いじゃないですか!」
『油揚げで免除ってもんだろ!』
「シャァァァァァァァ!」
『ひぃっ・・・・・・う、悪かったから』
「それでいいんですよ!まぁこんのすけは優しいですから、油揚げ3枚で免除してあげてるんですからね!」
『・・・上から目線すんな』
堀川くんってカネさん弱点とか?薬研先輩はともかく堀川くんは重大危険物になりそうだな。
真っ暗な廊下をゆっくり歩いていると、走ってくる人物と左右にブラブラ揺れた人形っぽいのが一緒になって動いていた。超高速で走ってくる人物と逃げるしかないはにわ。
『ひっ・・・』
微かに呻き声をあげる主だが、ここで逃げたら計画が失敗となる。ボスキャラ鶴さんに挑みたいものだ。ほんと、やつは驚きで粛清せねば。
「・・・・・・」
何も言わず全速力で走ってくる音と影。抵抗無しで正面衝突しようと試みた。ロウソクがあって危ないけれど。・・・って、ロウソクの存在忘れてた危ない危ない。
『どすこぉぉおおおいっ!』
両手を広げて受け止める。受け止めた瞬間に全身から恐怖が湧き上がる。ゾワゾワゾワッと鳥肌が立つ。
身体が動かない。それと共に堀川くんでは無いことを認識する。
『ほ、堀川く・・・ん?』
「・・・・・・・・・」
『え、待って?堀川くんだよね?やめ・・・』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
その受け止めた人は冷たく、髪が長くて・・・これ、
やばいんじゃ・・・・・・。これ、堀川くんじゃないよ・・・。
「ふぅー・・・・」
首元にかかる氷のように冷たい息。
『っ・・・!?』
やばい。
今度の審神者は超怖がりでした《弐》に続きます→←カネさんさん目線
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作者名:のろすけ | 作成日時:2019年7月7日 21時