死神くんは真選組で【2】 (ページ39)

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白旗を上げて降参ページ39

俺は喧嘩が嫌いだ。殴る方だけど。神楽ちゃんは俺を酷く嫌っていた。お前がいてはお兄と喧嘩できないと。俺に牙を向かせるほど嫌っていた。
なんでだろう。俺別に変なこと言ってないよね。

『楽しいですか？喧嘩』

｢･･････うるさいアル｣

『･･････』

俺は昔兄上と喧嘩をした。どうでもいいくだらないことで。その時兄上は俺を殴り飛ばした。血を吐く程の痛みに襲われた俺はもうそれから喧嘩という殴り合いをしなくなった。口で言うぐらいで殆ど手出しはしなかった。もし俺が殴ったら俺が兄上に殴られた時の様に傷ついてしまうのではないか･･･と。

『･･････俺が悪かったよな。ごめんなさい』

そういう時は全て俺の責任にして事を済ませた。俺が悪いんだからと、相手に降参だ。と白旗を上げる。兄上もそれを見た瞬間俺に喧嘩を売らなくなった。むしろ、心配された。その時のお前の顔は見たくないと･･･。

｢何･･････謝ってるアルか･･･｣

『･･･何で？俺が悪かったのに謝っちゃいけないの？』

あんだけ問い詰めたけど神楽ちゃんには効果無かった。まさかの曲者･･･。

｢もう、帰る･･･じゃーなクソサド｣

神楽ちゃんは銀兄と新八さんと帰っていく。
俺は口から流れ出る血を拭く。

『お兄は･･････喧嘩して楽しい？』

｢･･････普通｣

お兄は顔を合わせてくれず小さい声で答えた。そんなに神楽ちゃんと喧嘩したいのかな？なんて思いながら立ち上がった。