境界線 ページ33
『兄上は・・・元気?』
「何だ急に〜wお前らしくないぞ?」
『・・・そうだよな、元気じゃなかったらこんな馬鹿にならないよな』
「おい、馬鹿って言うな!」
『はいはいごめんなさい』
怒る兄上に俺は笑って謝る。兄上と話したのは何時ぶりだろうか。生きている時もあまり話さなかった。兄上は俺を大事にしてくれた。姉上も、なるべく母上に見つからないように遊んでくれた。
『そういや、姉上と勇輝(ゆうき)・・・は?』
「射的でもやってんだろ、置いてきた」
『ダメじゃん!万が一何かあったら・・・』
「大丈夫大丈夫、姉貴ならw」
『いやいや、駄目だよ』
俺は探してくる!なんて言って兄上とみくを置いて姉上と弟を探しに行った。
周りをキョロキョロしているうちに段々と景色が変わっていった。
『・・・・・・え・・・?』
「あ、起きた・・・」
『・・・え?あれ、姉上・・・?』
「何いってんでィ・・・お前突っ立ったままその場に動かなくなったもんだからビックリしやしたよ」
『・・・は?俺・・・立って寝てたの?!』
「そういう事になりまさァ・・・ほら、さっさと行きやすぜ。祭り楽しまねーと!」
頭を撫でられ俺はキョトンとする。振り返ると本当に人間の世界に戻っていた。なんか中途半端すぎて姉上を探せなかったが、また・・・会えるのだろうか。
『仕事・・・なんだ、けどね・・・』
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作者名:のろすけ | 作成日時:2019年6月9日 22時