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「なんでそんなに上手いんだよ」
「まぁ、昔からやってたからね」
私がここの祭りに来始めたのは高校に入ってからだが祭り自体は幼い頃から行っている。射的や金魚すくいをやっていくうちに店主から出禁をくらうほど上達してしまった。それと言って自慢出来る特技ではない。
「すげぇな」
マサイがそう褒めながら私の頭をポンポンと叩いた。なんかこう、妹とかそういう人にやるような感じだな。私はマサイに子供扱いされているような気がしてならない。確かに身長は一六〇センチ足らずで小さいかも知れないが中身は絶対に私の方が大人だと思う。
「ちょっとトイレ行ってくるわ」
そうとだけ言い残して私は七人から離れた。ここからトイレまでは結構遠いからな。ちゃんと戻って来られるか少し心配だ。
無事に用を足してトイレを出る。入ったときよりも人が増えた気がしてならない。用を足すくらい大して時間もかからないはずなのにな。
そこから七人の所へ向かおうと思ったのだが、やはり人の波が凄い。イワシの群れの中で自分だけが反対方向に泳いでいるような、そんな感覚に陥る。
「あれ……どこだっけ」
誰にも届かないただの独り言を雑踏の中でポツリと呟いた。人の波に呑まれて周りの景色さえも見ることが出来ない。勿論皆の姿だって見えやしない。
このまま歩いていれば無事に皆と合流出来るだろうか。それとももう通り過ぎてしまった？そう考え始めると止まらない。一気に不安が襲ってくる。
「オネーサン」
皆を探しながら歩いていると、不意に後ろから声をかけられ同時に手首を掴まれた。振り向く勢いで払おうとしたが思いの外力が強い。
「……なんですか」
「俺らと一緒に遊ばない？」
男は私の手を掴んだヤツの他にも数人居た。恐らくは全員成人済みだしガタイも良い。そう簡単に逃げられないってことか？
「遠慮しておきます」
強めに断りを入れたが男は手を離さないし取り囲んだまま退いてくれない。面倒だな、早く皆の所に戻りたいのに。
鼻を突くような酒の臭いが辺りに漂っている。そして先程からの悪ノリ。間違いなくこの男たちは酔っているのだろう。
「良いからこっち来いよぉ！」
グイッと大きく腕を引っ張られ体勢を崩してしまった。このままだとなし崩しで連れて行かれてしまう。危険だ、早く離れたいのに足が震えて動かない。
「離してください、気持ち悪い！」
「あんだとぉ……？」
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華影(プロフ) - うさこさん» マロだけでなくコメントも有り難うございます！！そろそろ続編に参りますので、そちらもお楽しみいただけたら……！！ﾊﾞﾘﾊﾞﾘ更新していきます！！ (2019年8月8日 10時) (
レス) id: 6fa3bd1abd (このIDを非表示/違反報告)
うさこ - 日々お疲れ様です。やっと読む事が出来ました！甘くてほろ苦い、青春の1ページを覗かせていただいてる様な感覚…キュッと胸が締めつけられる…この先の2人を見守っていたい…なんて事を思いながら更新を楽しみにしております。暑いのでお体に気をつけてお過ごし下さい！ (2019年8月8日 9時) (レス) id: 37a2b7b4f4 (このIDを非表示/違反報告)
華影(プロフ) - うさこさん» いつも有り難うございます！急に不安になるときってあるじゃないですか……そんなときメンバーの優しさが染みれば良いな、と。 (2019年7月24日 18時) (レス) id: 6fa3bd1abd (このIDを非表示/違反報告)
うさこ - 日々お疲れ様です！急に不安の波に飲み込まれそうになった主人公ちゃんに、メンバーの優しさがもう…うるっときてしまいました。 (2019年7月24日 9時) (レス) id: 37a2b7b4f4 (このIDを非表示/違反報告)
華影(プロフ) - うさこさん» いつもありがとうございます！よく少女漫画とかで見るありがちな展開だとは思いますけど、彼らに沿って書けたのではないかと思っております(^∇^)徐々に更新していきます！！ (2019年7月21日 10時) (レス) id: 6fa3bd1abd (このIDを非表示/違反報告)
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