2話 ページ2
ハッと目が覚め、時計を見るともう朝の時間
だが外は明るいってわけでもなく相変わらず薄暗く、気味が悪い
…まぁ…死神が住む世界なんてこんなものだろう
そんな風に思いながら窓の外を見ているとガチャリとドアの開く音
「目覚めたかァ?朝飯出来てるぞ」
そう私に呼び掛ける彼は私の仕事のパートナーで、そして…私の想いの人
「んだよ、ボーっとして…早く来いよ」
ドアの目の前にいた彼はズンズンとこちらに歩み寄り、私の顎をガシッと掴み、顔を上げさせられる
「それとも、もう一回俺に食べられたいのかァ?」
ニヤリと口角を上げ意地悪そうに笑う彼
その彼の手をバシッと叩く
「朝から変な冗談はやめてよ…13」
「あァーはいはい悪かったよ…だからそんな怒んなって」
「…怒ってないし」
「いや、怒ってるだろ?そんな頰を膨らませて不機嫌丸出しじゃねぇーか」
そう言いツンツンと私の頰を突く
「まァー、許してくれよ?なっ?朝飯作ってやったんだから」
「…許してやらないこともない」
「ハッ、相変わらず可愛げがない奴だなァ?ほら、早く朝飯食べるぞ。この後仕事があるからな」
グシャグシャっと私の頭を乱暴に撫でた後、彼は部屋から出て行ってしまった
撫でられた頭にそっと触れてみる
いつも暖かくて、乱暴だけど優しく感じる彼の手
私の為に撫でてくれているのか、それとも…
「A!!」
遅い私に痺れを切らしたのか大声で私の名前を呼ぶ彼
「もう行くよー!!」
そう私も大声で返事をし、彼の元へむかった
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作者名:Omiso | 作成日時:2018年6月23日 21時