5話 ページ5
先に13の部屋に着くとパッと離される手
「名残惜しい気もするがお前への仕返しはここまでだなァ…じゃーな、ゆっくり休めよ」
そう言ってグシャリと乱暴に私の頭を撫でるとそのまま部屋へと入っていった
「…髪の毛ぐしゃぐしゃなんですけど…」
なんて文句は当然届かないわけで、溜息をつきながらもそのまま一人で自分の部屋へと向かい、部屋に着くとすぐにベッドに倒れこみ寝てしまった
そしてそのまま次の日の朝を迎えて、何事もなく普通に過ごしていたら
「貴様に用がある、来い」
突然私の目の前に現れて、問答無用で手首を掴み、どこかへと歩き出すアダム
「ちょっと、突然何なの?!手を離してよ!!」
そうアダムに叫ぶが聞く耳持たずにスタスタと歩くだけ
そんな彼から逃れる事も出来ずに仕方がなくしばらくの間されるがままでいた
〜〜
着いた先は何故かアダムの彼女の元でパッと私の手首から手を離したと思えばその彼女を守るように私の前に立ちはだかり
「貴様をここまで連れてきたのは他でもない、彼女をまた虐めていると聞いたからだ…」
「…は?」
突然連れてこられたと思えば私が彼女を虐めている?
そんなわけないじゃない
「それはありえないと思うけど…だって貴方達が私に姿を見せるなって言ってから関わってない」
そう事実を述べると彼女は俯き、涙を溜め始めたかと思えば突然ヒステリックに
「う、嘘ですよッ!!」
なんて喚き、叫び出した
え…何でそんな平然と嘘をついて、私を貶めようとしているの?
するとアダムは泣いている彼女を見て何を思ったのか私に近寄るとパンッと軽く平手打ちをかました
「ッな、なんで…」
ジンジンと痛む頰とズキリと痛む心
決して女の子に手をあげるなんてしないアダムが私にだけ手を出すなんて…
そんなにも私のことが嫌いなの?
「何でって言われても俺の彼女に酷いことをしたのだから当然の報いだ」
違う、私は彼女に何もやっていない
それなのにこうやって私だけが理不尽な暴言と暴力を受けるの?
そんな現状に理解も、意味も見出せないし、なによりも…
許せるはずがない
「ハハッ…ほんと嫌になるなぁ…」
だからせめてアダム…貴方の彼女が平然と嘘をついていることを伝えてあげるよ
痛む頰をそっと抑えゆっくりと顔を上げ、嘘をついている彼女を静かに見据えた
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Omiso(プロフ) - 白虎さん» またのコメントありがとうございます!私も少しこの小説を終わらせることに寂しさを感じちゃいました(笑)けれどこの作品を良いと言って貰えてとても満足しています!次回作は考え中なのでいつになるのか分かりませんが頑張ってみますね!本当にありがとうございました! (2019年4月28日 1時) (レス) id: dc3fcb1081 (このIDを非表示/違反報告)
白虎(プロフ) - 完結おめでとうございます…! そしてお疲れ様でした! 終わってしまい少し寂しい気もしますが、やっぱり感嘆しました…! とても良い作品を書いてくださってありがとうございました、次作の方、楽しみにしてます!! (2019年4月28日 0時) (レス) id: e2f4e0cbf0 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 13推しさん» 最後まで応援ありがとうございました!貴方様のコメントがとても励みになっていました!この作品を素晴らしいと褒めて下さり、読み返していただけるなんて嬉しすぎるお言葉とても感激です!本当に最後までこの小説につきあって下さりありがとうございました!! (2019年4月28日 0時) (レス) id: dc3fcb1081 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - mikuri1024さん» またのコメントありがとうございます!!今回の小説では病みの13はいませんでしたが、純粋な13を楽しんで頂けてられてたのならとても安心しました…。次回作についてはまだ考え中ですが貴方様の応援の言葉とても嬉しく思います!!本当に最後までありがとうございます! (2019年4月27日 23時) (レス) id: dc3fcb1081 (このIDを非表示/違反報告)
13推し(プロフ) - 完結お疲れ様でした!!いやぁー、とても満足出来ました!素晴らしい作品をありがとうございます!これからもちょくちょく読み返します(笑) (2019年4月27日 23時) (レス) id: ad78e4c495 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Omiso | 作成日時:2019年3月26日 22時