11話 ページ11
真剣に紅い瞳でこちら見つめて真っ直ぐすぎる彼の言葉が私の心に深く突き刺さった途端に溢れかえる様々な感情はもう止まる手段なんてものはなくて
「ッ〜本当は…あいつに振られてただ苦しかった、辛かった、悲しかったッ!そして何よりもすごく悔しかった…別れた理由が本命が出来たからって…
なら私は自分はただの暇潰しだったんだって思い知らされた
だから…やり返してやるって心の底から思って今の彼女を虐めるって最低な行為に走ってしまったの…
だけどそんなことしたって当然なにも変わらなくて…
ハハッ…私って馬鹿だよね…結局…最後まで彼に少しでもいいから見て欲しかっただけなのに…ッ…」
「何だ、ちゃんと本音が言えるじゃねぇーか」
ハッとそういう彼の声に顔を上げれば酷く優しく笑う13の姿
そして乱暴に私の頭を撫でるとしばらくして彼は真剣な表情で私を見据えて
「お前がいうには確かに辛くなってやけくそになってやり返したくなる気持ちも分かるが、その腹いせにアダムの彼女を虐めるのはやっちゃいけねぇーことだな」
「…ッ」
「だが、それを反省して駄目なことだと自分で分かっているのなら俺から言うことは何もねぇーよ」
そう言って私から目を離し少しの溜息をつけば
「というかお前が最初っからそうやって素直になってくれれば俺はどれだけ楽だったのによ
…ったくほんと世話のかかる奴だなァ」
といつも通りのからかい口調でそう告げる彼
そんな彼に対しありったけの笑みを浮かべて
「でもそんな世話好きな13だからこそ私はここまで素直になれたし、救われた
13…本当にありがとう…ッ」
そう彼に心の底から思うことを告げるとあからさまに見開きこちらを凝視する彼
そしてしばらくするとこめかみに手を当て溜息をつき
「…ッ…お前はそうやっていつもいつもずるいんだよ…俺の気も知らないでそんな笑顔をむけられるとたまったもんじゃねぇー…」
そう言ってこちらを見つめる彼
だけど私は彼の言っている意味が分からず首をかしげると
「なァ…なんでここまでして俺がお前に優しくして相談に乗ってお前の側に付き添うか分かるか?」
そんな彼の質問に対して首を横に振った
すると突然私の背に手を伸ばし、力強く抱き締めたかと思えばそっと耳元に口を寄せて
「お前が好きだからなんだよ」
そう囁くように告げられた
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Omiso(プロフ) - 白虎さん» またのコメントありがとうございます!私も少しこの小説を終わらせることに寂しさを感じちゃいました(笑)けれどこの作品を良いと言って貰えてとても満足しています!次回作は考え中なのでいつになるのか分かりませんが頑張ってみますね!本当にありがとうございました! (2019年4月28日 1時) (レス) id: dc3fcb1081 (このIDを非表示/違反報告)
白虎(プロフ) - 完結おめでとうございます…! そしてお疲れ様でした! 終わってしまい少し寂しい気もしますが、やっぱり感嘆しました…! とても良い作品を書いてくださってありがとうございました、次作の方、楽しみにしてます!! (2019年4月28日 0時) (レス) id: e2f4e0cbf0 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 13推しさん» 最後まで応援ありがとうございました!貴方様のコメントがとても励みになっていました!この作品を素晴らしいと褒めて下さり、読み返していただけるなんて嬉しすぎるお言葉とても感激です!本当に最後までこの小説につきあって下さりありがとうございました!! (2019年4月28日 0時) (レス) id: dc3fcb1081 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - mikuri1024さん» またのコメントありがとうございます!!今回の小説では病みの13はいませんでしたが、純粋な13を楽しんで頂けてられてたのならとても安心しました…。次回作についてはまだ考え中ですが貴方様の応援の言葉とても嬉しく思います!!本当に最後までありがとうございます! (2019年4月27日 23時) (レス) id: dc3fcb1081 (このIDを非表示/違反報告)
13推し(プロフ) - 完結お疲れ様でした!!いやぁー、とても満足出来ました!素晴らしい作品をありがとうございます!これからもちょくちょく読み返します(笑) (2019年4月27日 23時) (レス) id: ad78e4c495 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Omiso | 作成日時:2019年3月26日 22時