１７話・貴重な情報源 ページ18
繰り返される物理的な痛み、精神的苦痛、欲への屈辱。
屈強な精神力を持つAでも全てを受けとめて耐え続けることに限界を感じていた。
負の感情を支える壁が崩壊して理性すら手放していいのではないかと諦めの境地を彷徨っていたのだ。
しかし、毎日来ていたボンドルドがここ数日、来る頻度が減ったのだ。それもどこか様子が慌ただしい。
そのことに疑問を感じているとコンコンッと扉のノックにハッと意識は現実へ戻される。
ガチャリと開いた扉から現れたのはグェイラだった。手に持っているのは様々な掃除用具。
週に一度、床に散らばった嘔吐物や血溜まりを彼が掃除しに来るのだ。その際に私たちに会話はなかった。
会話する気力もなければ、グェイラに対して敵意しかなく口も聞きたくなかったのだ。
だが、今はそんなこと言っている場合じゃない。ボンドルドが来る頻度の減少と慌ただしい様子から外で何かが起こっていることは間違いない。
情報が欲しかった。もしかすると脱出の糸口が見つかるかもしれない！
「グェイラ」
「！…A。どうしたんだ？」
名前を呼べばすぐに掃除用具を置いてこちらに来てくれた。何日も口を聞かなかったというのに。また、椅子に座る私に視線を合わせるため汚れている床など気にせずに片膝をついた。
こうして互いに顔を合わせたのは久しく感じた。
「最近…何か外であった？」
そう聞けば、答えていいのかと息を詰まらせた。そんな彼に眉尻を下げると観念したようにポツリポツリと話し始めた。
「実はもうじき大事なお客さんが来るんだよ。"小さな"お客さんがな…それで旦那は忙しいんだ。俺もしばらく忙しくなるからここに来れない日が多くなる」
「寂しくさせちまうかもしれないな」と私を気にかける言葉をこぼした。
…は？寂しくさせるかもしれない…だって？
元はと言えばここに閉じ込められたのは告げ口したアンタのせいなのに。散々ボンドルドに私が何をされようが見て見ぬ振りをしてきたくせに。何ほざいてんだ。コイツは。そもそも、なんでアンタやボンドルドを含めたお前たちに対して私が情を持っている前提なんだよ。寂しくなる？んなわけねぇだろうが！！！
なんて…私の憎たらしい心の内を知らないで今さらそんな風に中途半端な優しさを見せてくるから
「そっか。ありがとう、グェイラ」
「いいんだ。これくらい。俺に出来ることがあれば言ってくれ」
私につけ込まれて貴重な情報を引き出されるんだよ。
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ヨモギ餅 - メイドインアビスで1番好きなキャラが黎明卿なので楽しく読ませて頂きました！ほんとに面白くて一気に呼んじゃいました!! (9月18日 23時) (
レス) @page25 id: ba2b3def77 (このIDを非表示/違反報告)
P様さん - 最近ボ��を知って夢探して読んだんですがめちゃくちゃ面白かったです!!こんな面白い作品書いてる人は誰だろう……と思って見たらOmiso様~!!!素晴らしい!!これを期にOmiso様の他の夢小説も読んで見る事にします!! (2023年3月30日 22時) (レス) @page25 id: fd9e8b1b91 (このIDを非表示/違反報告)
円陣はずれ - 度し難い、、が、黎明卿の女体化は少し興味あr(( それとグェイラァァァァ‼︎ (2023年1月7日 23時) (レス) @page25 id: dd75b894fb (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 紅葉夜月さん» コメントありがとうございます！ボンドルドのヤバさを全て出し切りました(笑)グェイラとの関係まで褒めて下さってとても嬉しいです！度し難いボンドルドを最後まで堪能して下さりありがとうございました！ (2022年10月17日 21時) (レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉夜月(プロフ) - ボンドルド卿のヤバさも素晴らしさも全て表現されていて最高でした………！！！夢主を手に入れるためなら暴力も厭わないところやグェイラとの関係も最高です！！ (2022年10月17日 20時) (レス) @page25 id: ad75ac515c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2022年7月17日 0時
