42話 ページ43
「なぁ、A。俺は…ッ…期待してもいいのか?」
その問いにグッと息が詰まった。
「告白」に対しての返事を求められている。
_______だけど、今は応えられないんだ。
「夢」という優先するものが出来てしまったから。それに今、答えてしまったらきっとここを離れるのが惜しくなってしまう。
でも、中途半端に私が受け入れてしまったせいでキバナさんを苦しませている。一体どうしたら…ッ…
下を俯いて狭まる視界にぐるぐると感情の渦に飲み込まれていく感覚。だけど、パッと頬に両手が伸びてきて上げられた顔に視野が明るくなった。
そこには、申し訳なさそうに眉を下げて無理やり笑うキバナさんの姿があった。
「愚問だったよな。困らせてごめんな。忘れてくれ」
「…ッ!」
謝る必要もないというのに謝らせてしまった。
こんな悲しそうな顔をさせてしまった。
忘れてくれなんて言わせてしまった。
私はとても酷いことをしてしまっている。自覚した。
だけど、これ以上の情けの言葉をかける方がもっと残酷だ。それでもせめてこれだけは言わせて欲しい。
「忘れませんよ。絶対に」
キバナさんは目を見開いた。そして、次第に瞳からポロポロと涙を流した。
「…」
私はこれ以上何も言わない。黙って旅立とう。お互いの為に。
泣く彼を置いてムゲンダイナの背に乗り、空へと飛び立つ。すると_____
「A!!!」
地上から大声で名前を叫ぶ声にそちらに顔を向けた。
「いつか必ず帰ってこい!!俺はずっとお前を待ってる!!!」
掠れた声に涙を流しながらも満面の笑みを浮かべたキバナさんがこちらを見上げていた。
「〜ッはい!必ずキバナさんの元に帰ってきます!」
そんな彼に溢れていた涙を笑顔に変えてどこまでも広がる青空へ飛びだった。
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Omiso(プロフ) - 天音さん» コメントありがとうございます!キバナさんだけでなく、夢主まで褒めていただいてすっごく嬉しいです!それに神作だなんて…本当に勿体無いほどの素敵な褒め言葉に感激です!本当に最後まで読んでいただきありがとうございました! (2022年5月7日 8時) (レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 最高でした…!!✨とても感動しました!キバナさん カッコいい…。夢主も カッコ可愛いい…!!!神作品!! (2022年5月7日 0時) (レス) @page44 id: c80b266ed1 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます!キバナのかっこよさにとても力を入れたのでそう言っていただけて嬉しいです!神作品だなんてそんな!私には勿体ないお言葉…感謝の気持ちで胸がいっぱいです!本当に最後まで読んでいただきありがとうございました! (2022年2月5日 0時) (レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 自分ダンデさん推しだったけどこの作品を見てキバナさんもメッチャ好きになりました!!!これはもう神作品としか、言いようがありません!! (2022年2月4日 23時) (レス) id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - きいさん» コメントありがとうございます!貴方様のお言葉にホッとしました。この作品を書いてよかったです!最後まで読んでいただきありがとうございました! (2022年1月3日 0時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Omiso | 作成日時:2021年8月10日 1時