3話 ページ4
バーベキューを終える頃には日が傾いていた。そろそろ帰らせてもらおうかな。
「ホップ！そろそろ帰るね！」
するとホップが「あぁ！今日は楽しかった！」と笑顔で手を振る。それに応えた後ダンデさんの方を向いて
「ダンデさん、今日は素敵なプレゼントありがとうございました！」
頭を下げて家に帰ろうとするとパシリと掴まれる手首。振り返ってみれば「送っていく」とダンデさんに引き止められた。
「えっと…すぐそこですし大丈夫ですよ」
と断るもののダンデさんは首を横に振っては
「いいんだ。それに…Aくんのこれからのことを君のお母さんにも伝えなければならない」
「！」
これからのこと…というのは私がチャンピオンになった今後のことだろう。その先のことなんて考えもしていなかった。
「さぁ、行こうか」
と背に手を回されて押される背中。不安になって振り返ればホップが眉を下げてこちらを見ていた。
＿＿＿＿＿＿＿
短い距離なのに長く感じて、バーベキューの時のような弾んだ会話はなく家の前までついた。
「ただいま」と玄関を開ければパタパタとこちらに駆け寄るスリッパの音。
「あら、おかえり…ってダンデさん！？」
「お母さん、お世話になっています。少しAさんの今後についてお話がありまして。お時間よろしいでしょうか」
「えぇ。もちろんだわ。ささっ、上がって！」
ダンデさんはお母さんに続きリビングにあるソファに座る。私と母は向かい合わせになるように座った。
ダンデさんには笑顔はなく真剣な表情で
「Aさんは今後チャンピオンとしてガラル地方で活躍していただきます」
そして、チャンピオンとしてのスケジュールを一通り話された。莫大な仕事量に立ち振る舞い方など。
突然のことに母はあからさまに心配そうに眉を下げて
「そんな…この子にはまだ早いんじゃないかしら」
それは私も思っていたことだ。チャンピオンになっただけでそんなこと想像していなかった。ただ勝ちたいという一心で上り詰めて優勝しただけだ。チャンピオンとしての顔をやりたかったわけではない。
母がこのまま反対してくれると思っていた。私がする必要はないと思っていた。でも…
「大丈夫です。Aさんのチャンピオンとしての指導は私が責任を持ってやらせていただきます」
その言葉に母は不安そうな顔からパァと明るくさせて
「それなら安心ね！よかったわね！A！」
満面の笑みをこちらに向けた。
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Omiso(プロフ) - 天音さん» コメントありがとうございます！キバナさんだけでなく、夢主まで褒めていただいてすっごく嬉しいです！それに神作だなんて…本当に勿体無いほどの素敵な褒め言葉に感激です！本当に最後まで読んでいただきありがとうございました！ (2022年5月7日 8時) (
レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 最高でした…!!✨とても感動しました！キバナさん カッコいい…。夢主も カッコ可愛いい…!!!神作品！！ (2022年5月7日 0時) (レス) @page44 id: c80b266ed1 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！キバナのかっこよさにとても力を入れたのでそう言っていただけて嬉しいです！神作品だなんてそんな！私には勿体ないお言葉…感謝の気持ちで胸がいっぱいです！本当に最後まで読んでいただきありがとうございました！ (2022年2月5日 0時) (レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 自分ダンデさん推しだったけどこの作品を見てキバナさんもメッチャ好きになりました!!!これはもう神作品としか、言いようがありません!! (2022年2月4日 23時) (レス) id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - きいさん» コメントありがとうございます！貴方様のお言葉にホッとしました。この作品を書いてよかったです！最後まで読んでいただきありがとうございました！ (2022年1月3日 0時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2021年8月10日 1時
