23話 ページ23
貴方サイド
手にしたいぐらいに好きでも伝わらない。
弔の優しさに溺れていく。
ひたすら愛されたい。
貴方をただただ想っていたいの…
なんてことを全てぶちまけて吐き出せない。
好きな彼に言ってしまったらきっと鬱陶しいと見捨てられる。
逆に心を許している荼毘に相談したって やめておけ と人蹴りされ分かってくれないだろう。
この溜まりに溜まった欲を吐き出す場所がなくて
今まで我慢する日々を送っていた。
届かない想い、どうしようもない気持ち。
好きだって、私を見てって、貴方が欲しいって…
拗らせて、思い続けて、ひたすら募りにつもらせたこの感情を持て余してきた。
けれど、弔が私を道具だとしか見てないことを知ったときにその感情を捨てることができた。
はずだったのに＿＿＿＿＿＿
そう簡単にこの想い続けすぎた彼への忠誠心という皮をかぶっだ愛情は消すことはできなかった。
現に目を開けると
「起きたのか。おはよう、A」
そっと優しく微笑む貴方を見て、酷くされたことも酷く言われたことも全て忘れて 貴方が好きだ と思ってしまう。
「…おはよ、弔」
「あァ、起きたのならさっさと朝食食べに行くぞ」
そう言ってパシリと私の手首を掴み、部屋から連れ出す弔。
抵抗も拒絶もしない。
ただ彼に従って黙ってついていく。
側から見れば都合のいい女と言われるかもしれない。
だって、最近まであんなにも弔に恐怖を抱き、避けていたというのに
一晩、愛されただけでまた彼のことを想ってしまっているのだから。
ガチャリと弔が扉を開けて出た先は見慣れたアジトのバー。
そこで視線を感じ、ふとそちらに目を向けると
青い瞳を揺るがせこちらを見る荼毘とバチリと視線が合った。
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Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» わわ、緑の白猫様！今作でもコメントありがとうございます！ヒロアカの小説まで読んでいただけて感激です😭かなり納得した終わり方を書けたつもりなので貴方様からの最高の褒め言葉をいただけてとても嬉しく思います！本当にありがとうございました！ (2022年2月7日 0時) (
レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - はっぴーえんどだ……。私が知っている作者様の中の作品で初めてみたはっぴーえんどだ……! 主人公が初めからちょっと可笑しいのがまた新しく感じ、最終的にヒーロー側につくとはまた違う、正しくはないかもしれないが幸せな道を選んだのが最高でした! (2022年2月7日 0時) (レス) @page49 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - あゆりさん» コメントありがとうございます！1番好きだなんて…最高の褒め言葉です！死柄木くんの沼によりハマってしまいましたか。よっし、この調子だ()本当にこの作品を読んでくださりありがとうございました！今後とも応援よろしくお願いします！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
あゆり(プロフ) - 今まで読んできた作品の中で1番好きです！！Omisoさんのおかげで、もっと死柄木くんの沼にハマりました()これからも応援しています！ (2020年5月16日 11時) (レス) id: ce98ce751c (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！！本当に嬉しすぎるお言葉に喜びで胸がいっぱいです！また貴方様を楽しませる作品を作れたらいいなと思います！！今後とも応援の方よろしくお願いします！！ (2020年4月3日 7時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年2月10日 22時
