14話 ページ14
貴方サイド
荼毘と任務に行くためにアジトを出て、静かな路地裏をただ黙って歩く。
そんな歩いてる最中脳裏に浮かぶのは
「(任務しくじるなよ。必ず俺の元へと帰ってこい)」
耳元にねっとりと残る弔の声。
しくじれない。
任務を完璧にこなし彼の元へと帰らなきゃ…
そうじゃないと弔に何をされるか……！
「〜ッおい、A！！！」
ガッと肩を強く掴まれてハッとすると目の前には荼毘の顔。
「どうしたんだよ。顔真っ青だぞ？何をそんなに不安がってんだ」
「〜ッ私はこの任務を完璧にやらないといけない！そのために私を盾にしてくれたっていいし、存分に使ってくれて構わないから…っ！」
任務を完璧にッ！と訴える前にバッと手で口を塞がれる。
そして、荼毘の表情は何故かひどく怒った顔。
「…お前それ本気でいってんのか？」
「だって私の個性は戦闘向きでもないし、それに盾になってもすぐ治るから…」
すると荼毘は呆れたように深く溜息をつけば、グイッと顔を近づけて
「それじゃあまるでお前…ただの便利な駒みてぇーだぞ」
そう荼毘に言われてハッとし、初めてその事実に気づく。
弔が望むような自分を傷つけてまで、自分を犠牲にしてまで、
貢献する便利な駒にいつのまにか無意識に自らなろうとしていた。
いくら弔に対しての恐怖心に押し潰されていたからって…
「…どうかしてるよね。ごめんなさいッ」
「…」
「ごめん…ごめんなさい…」
震える声で情けなく謝ることしかできない。
もう何に対して謝っているかも分からない。
心も体も疲れきって、項垂れる。すると、
「怖かったな」
フワリと抱きしめられて、ギュッと力強く引き寄せられる体。
「え…」
「何に対して謝ってるかは分からなねぇー。だけど、お前がひたすら怯えている顔をしているのは分かる」
スッと離れてジッと私の顔を見て
「だけど、もう一人で怯える必要はねぇーだろ？今は死柄木もいねぇーし、俺がいる」
「荼毘…」
「だから今お前が抱えていること俺に話してみろよ」
な？といって私の頭を撫でる手は弔と違いとても優しくて温かった。
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Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» わわ、緑の白猫様！今作でもコメントありがとうございます！ヒロアカの小説まで読んでいただけて感激です😭かなり納得した終わり方を書けたつもりなので貴方様からの最高の褒め言葉をいただけてとても嬉しく思います！本当にありがとうございました！ (2022年2月7日 0時) (
レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - はっぴーえんどだ……。私が知っている作者様の中の作品で初めてみたはっぴーえんどだ……! 主人公が初めからちょっと可笑しいのがまた新しく感じ、最終的にヒーロー側につくとはまた違う、正しくはないかもしれないが幸せな道を選んだのが最高でした! (2022年2月7日 0時) (レス) @page49 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - あゆりさん» コメントありがとうございます！1番好きだなんて…最高の褒め言葉です！死柄木くんの沼によりハマってしまいましたか。よっし、この調子だ()本当にこの作品を読んでくださりありがとうございました！今後とも応援よろしくお願いします！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
あゆり(プロフ) - 今まで読んできた作品の中で1番好きです！！Omisoさんのおかげで、もっと死柄木くんの沼にハマりました()これからも応援しています！ (2020年5月16日 11時) (レス) id: ce98ce751c (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！！本当に嬉しすぎるお言葉に喜びで胸がいっぱいです！また貴方様を楽しませる作品を作れたらいいなと思います！！今後とも応援の方よろしくお願いします！！ (2020年4月3日 7時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年2月10日 22時
