1話 ページ1
貴女サイド
いつも彼の横顔を盗み見て、
いつも彼に想いを積み重ねて、
いつも私は彼に恋をしている。
「弔…今日もかっこいいな」
大好きな名前をそっと呟いて、彼の姿を遠目からじっと見つめる。
横顔からは不機嫌な表情が髪の隙間から見えていて、そんな姿さえも好きなんて思う私は相当彼に惚れている。
「お前またアイツのこと見てんのかよ」
突然後ろから聞こえた声。
振り向いてみると、高身長からこちらを見下ろし、私を見つめる蒼色の瞳。
「荼毘…もうビックリさせないでよ。いつのまに私の背後にまわったの？」
「ついさっきだよ。ったく。お前警戒心なさすぎな」
そう言うと容赦なくペシリと頭を叩かれてた。
「いった！ちょっと、なんで叩くの！？」
「あ？鈍いお前が悪いからに決まってんだろ」
「え、理不尽すぎるんだけど。…だからいつまで経ってもモテないんだよ、バーカ」
するとニッコリと笑って 誰がモテないんだ？ と青筋を立て、頭をガシリと強く掴まれる。
「〜ッごめんごめん！冗談だから！」
そう咄嗟に謝ると何とか頭から手を離してもらえた。
「…たく。んで、お前はこんなところでアイツをまた眺めて暇つぶしか？」
呆れるようにそう言って、荼毘は視線を弔の方へと移す。
「暇つぶしじゃないし！これは弔をよく見て学ぶための勉強の一環だし！」
そういうとあからさまに うわぁ という顔でドン引きされた。
いつもの反応だからあえて無視して、弔を方へ視線を向ける。
「荼毘、見てみて！！あの考えてる顔！！すっごくかっこいいと思わない？」
「はいはい、そうかよ。俺には分かんねぇーけど」
「えー、なんで分かんないの？荼毘にとっても弔は尊敬に値するリーダーでしょ？」
「…アイツを尊敬？ゾッとしたわ。やめろ」
「うわ、そんなこといっちゃうんだ。弔にちくっちゃおう！」
そうやって弔と喋る口実を作って、弔ー！！と大好きな名前を呼びながら彼の元へと駆け寄った。
そんな私の後ろ姿を荼毘が顔を歪ませて、
「報われねぇーのにな。何も」
見つめているなんて気付きもせずに…
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Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» わわ、緑の白猫様！今作でもコメントありがとうございます！ヒロアカの小説まで読んでいただけて感激です😭かなり納得した終わり方を書けたつもりなので貴方様からの最高の褒め言葉をいただけてとても嬉しく思います！本当にありがとうございました！ (2022年2月7日 0時) (
レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - はっぴーえんどだ……。私が知っている作者様の中の作品で初めてみたはっぴーえんどだ……! 主人公が初めからちょっと可笑しいのがまた新しく感じ、最終的にヒーロー側につくとはまた違う、正しくはないかもしれないが幸せな道を選んだのが最高でした! (2022年2月7日 0時) (レス) @page49 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - あゆりさん» コメントありがとうございます！1番好きだなんて…最高の褒め言葉です！死柄木くんの沼によりハマってしまいましたか。よっし、この調子だ()本当にこの作品を読んでくださりありがとうございました！今後とも応援よろしくお願いします！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
あゆり(プロフ) - 今まで読んできた作品の中で1番好きです！！Omisoさんのおかげで、もっと死柄木くんの沼にハマりました()これからも応援しています！ (2020年5月16日 11時) (レス) id: ce98ce751c (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！！本当に嬉しすぎるお言葉に喜びで胸がいっぱいです！また貴方様を楽しませる作品を作れたらいいなと思います！！今後とも応援の方よろしくお願いします！！ (2020年4月3日 7時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年2月10日 22時
