38話 ページ38
貴方サイド
大きな手で私の手を包み込み、スルリと指を絡めて彼は私をジッと見つめ
「好きだ、A。お前のことがどうしようもなく好きなんだよ」
と告げられた。
その彼の気持ちに対して私は…
どうすればいいのか分からなかった。
彼に好きと言われて嬉しいことは確かなんだけど、それで 私も好きです というのは違う気がして…
「…ッあぁ。そんな困った顔するなよ」
そう荼毘に言われて初めて自分がそんな顔をしていたのに気付いた。
「けど、俺はお前を困らせると分かっていた上で言った。後悔もなにもしてねぇー」
ふっと笑い、私の頭にポンッと優しく手を置いて
「今、お前が俺の気持ちに応えてくれなくてもいい。だがな、俺はお前を諦めねぇーし、この気持ちをきっと言い続ける」
俺は好きになった女にはしつこいからな とニヤリと口角を上げる荼毘。
あぁ、いつもの彼だ と密かに思いながらつられるようにクスリと笑い
「じゃあ覚悟しておくよ」
というと満足したように あぁ と答えて彼は嬉しそうにクツクツと笑った。
〜〜
話し終えた後、少しの睡眠を取っていると日が明ける空。
その日差しで目が覚めて、しばらくすると
「んじゃそろそろ行くか」
と言って立ち上がる荼毘。
それに続くように私もベンチから腰を上げた。
そして、ふとこちらを見る彼。
「なぁ、A。結局お前はこれからどうする？」
と問いかけられたその質問。
もう答えは決まっていて…
「ついていくよ、荼毘に」
「そうか。なら二人で遠くまで早く逃げねぇーとな」
クシャリと笑って私の手を取る荼毘。
その手をギュッと握り返した。
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Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» わわ、緑の白猫様！今作でもコメントありがとうございます！ヒロアカの小説まで読んでいただけて感激です😭かなり納得した終わり方を書けたつもりなので貴方様からの最高の褒め言葉をいただけてとても嬉しく思います！本当にありがとうございました！ (2022年2月7日 0時) (
レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - はっぴーえんどだ……。私が知っている作者様の中の作品で初めてみたはっぴーえんどだ……! 主人公が初めからちょっと可笑しいのがまた新しく感じ、最終的にヒーロー側につくとはまた違う、正しくはないかもしれないが幸せな道を選んだのが最高でした! (2022年2月7日 0時) (レス) @page49 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - あゆりさん» コメントありがとうございます！1番好きだなんて…最高の褒め言葉です！死柄木くんの沼によりハマってしまいましたか。よっし、この調子だ()本当にこの作品を読んでくださりありがとうございました！今後とも応援よろしくお願いします！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
あゆり(プロフ) - 今まで読んできた作品の中で1番好きです！！Omisoさんのおかげで、もっと死柄木くんの沼にハマりました()これからも応援しています！ (2020年5月16日 11時) (レス) id: ce98ce751c (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！！本当に嬉しすぎるお言葉に喜びで胸がいっぱいです！また貴方様を楽しませる作品を作れたらいいなと思います！！今後とも応援の方よろしくお願いします！！ (2020年4月3日 7時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年2月10日 22時
