17話 ページ17
「随分長い任務だったんだな？」
そういうと、反抗的にこちらを見つめる荼毘とその後ろで俯くA。
「そういや、待ってる間に疑問に思ったんだがお前らに任務なんてあったか？」
「「ッ…」」
あからさまに動揺する二人。
やはりただの口実に過ぎなかったのだと分かった。
「まぁ、いいよ。たまには息抜きでもしたかったんだろ。どうだった？二人で仲良く楽しんだ時間は」
そう聞いても二人は答えない。
それどころか荼毘はAを手を引いてこの場から去ろうとする。
はっ、自分勝手なやつ。
この短期間でAを自分のものにしたと思ってんのか？
んなわけねぇーのにな。
「おい、A。お前に聞いてんだよ。どうだったんだ。その隣のやつと過ごした時間は楽しかったか？」
ビクリと肩を跳ねさせ、立ち止まり恐る恐るこちらに目を向けるA。
そうだよ、お前は俺の声を無視できない。
「A…！アイツに耳を傾けるな」
だが、荼毘がAにそう言うと戸惑いながらも頷く彼女。
ハッ、えらく荼毘に懐いてるじゃねぇーか。
二人で過ごした間に何があったのかは知らない。
だがな＿＿＿＿
「おいおい、俺の話聞いてくれないのか？ただ質問してるだけなのにひどい言われようだな」
ガタリとその場から立ち上がり、ゆっくりと彼女の方へと歩み寄る。
すぐに荼毘が彼女を守るように俺の前に立つが、そんなことしたって意味はない。
「…A、いい加減にしろ。さっさとそこに隠れてないで俺のとこに来い。じゃないと…」
全てを言い切る前にバッと荼毘を押しのけて俺のところへ来るA。
「なっ、A…？！」
動揺する荼毘。
あぁ、お前には分からないだろうな。
長年俺のことを知っているAには俺が最後に言おうとしたことがわかっただろう。
たったこの一言がAを恐怖と支配に突き落とす魔法の言葉。
今までこの言葉でどうなってきたかを身に知っているAは俺から離れられない。
そう簡単にAを俺から奪えるわけがないことを思い知るがいい。
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Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» わわ、緑の白猫様！今作でもコメントありがとうございます！ヒロアカの小説まで読んでいただけて感激です😭かなり納得した終わり方を書けたつもりなので貴方様からの最高の褒め言葉をいただけてとても嬉しく思います！本当にありがとうございました！ (2022年2月7日 0時) (
レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - はっぴーえんどだ……。私が知っている作者様の中の作品で初めてみたはっぴーえんどだ……! 主人公が初めからちょっと可笑しいのがまた新しく感じ、最終的にヒーロー側につくとはまた違う、正しくはないかもしれないが幸せな道を選んだのが最高でした! (2022年2月7日 0時) (レス) @page49 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - あゆりさん» コメントありがとうございます！1番好きだなんて…最高の褒め言葉です！死柄木くんの沼によりハマってしまいましたか。よっし、この調子だ()本当にこの作品を読んでくださりありがとうございました！今後とも応援よろしくお願いします！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
あゆり(プロフ) - 今まで読んできた作品の中で1番好きです！！Omisoさんのおかげで、もっと死柄木くんの沼にハマりました()これからも応援しています！ (2020年5月16日 11時) (レス) id: ce98ce751c (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！！本当に嬉しすぎるお言葉に喜びで胸がいっぱいです！また貴方様を楽しませる作品を作れたらいいなと思います！！今後とも応援の方よろしくお願いします！！ (2020年4月3日 7時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年2月10日 22時
