45話 ページ5
NOサイド
道路には、消防車、救急車、そして…"護送車"…
沢山の車が行き来していた。
燃えて灰となった場所、崩壊した建物、あちらこちらに血が流れる悲惨な光景。
それでも、人々は平和の最大の敵、ヴィラン連合に勝ったのだと喜びを感じていた。
そして、その人々とは裏腹に絶望を感じている人たちはもちろんヴィラン連合に付き従っていた者である。
多くの敵が護送車に乗せられて、逃げられない監獄へと入れられるのだから。
その内の一つの護送車に、厳重に縛られて目を瞑るヴィランの主格と、その一員だった男が手錠をかけられて乗っていた。
「こいつらのせいで俺たちの町はめちゃくちゃになった」
「俺なんて大事な女房がこの争いに巻き込まれて重傷だッ…」
そう喋るのは、ヴィランの主格と一員を見張る警備員らだった。
その目には憎しみがこもっていてギロリと唯一目を覚ましている一員の男に目を向ける。
「なァ、アンタ。たしか…荼毘って言ったっけ。お前は…いや、お前たちヴィラン連合は何のためにこんなことやったんだよ」
「…あ？しらねぇーよ。ただ俺たちはこのくだらない社会をぶっ壊したかっただけだ」
だから、お前の女房は運が悪かったな と煽るように告げれた警備員は黙ってもいなく、
「〜ッこの！！クソ野郎がァァ！！」
「おい？！落ち着けって！！」
荼毘に向かって拳を振り上げる警備員にもう一人が止めに入るがすでに遅く、
警備員の個性、超人パワーを込めた拳が振り下ろされていた。
だが、その時を狙っていたように荼毘はサッと避けるとその個性が壁にぶつかり傾く車体。
途端に車は横転し、道路の真ん中に横たわった。
頭から血を流し倒れる警備員と運転手。
そして、平然と車から出て、いつのまにか手錠さえも外している荼毘の姿と…
イラつくように荼毘の後に続いて車から出るヴィラン連合のボス、死柄木弔の姿があった。
「おい、リーダー。これであの時、アンタに攻撃したことはチャラにしてくれよ」
「…んなことできるか。誰のせいで捕まったと思ってるんだ」
「だから、いま俺のおかげで逃げられただろうが」
「…たく、とりあえずその話は置いといてやるよ。それよりさっさとここからずらかるぞ」
その言葉を最後に二人の姿は忽然と消えていた。
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Omiso(プロフ) - ユリさん» 最後まで読んで下さりありがとうございました！貴方様を楽しませられたこと心から嬉しく思います！本当にありがとうございました！ (2020年9月1日 9時) (
レス) id: 9c7156f888 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 凄く楽しかったです！ (2020年9月1日 0時) (レス) id: a96c1cf246 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - シラユキさん» 最後まで読んで下さりありがとうございます！貴方様にそう思って頂けてとても嬉しく思います！こちらこそ素敵なコメントをして下さり本当にありがとうございました！ (2019年12月18日 23時) (レス) id: 377f79ecdf (このIDを非表示/違反報告)
シラユキ(プロフ) - ラスト、泣きそうになってしまいました！！ どのページも楽しみながら読み進めることできました！！ 本当に最高の作品をありがとうございます！！ (2019年12月18日 23時) (レス) id: 4aa4850497 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - ひまりさん» 最後まで読んで下さりありがとうございます！貴方様から何度もコメントが来るたびにとても励みとなっていました！そして、この作品を褒めて頂けてとても嬉しく思います！本当にありがとうございました！！ (2019年11月22日 20時) (レス) id: 1a1ef423e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2019年11月8日 22時
