罪悪感 ページ33
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朝､眠りから覚めた私は机に置かれた小さなカレ
ンダーを見てため息をついた。
夏宮さんのこともありすっかり忘れていたが今日は日曜日｡つまり国見くんとの約束の日なのだ。
重たい瞼を必死に持ち上げようとするもやはり休日の朝独特の眠気には勝てない。
今日は体育館に点検が入り､練習もないため私は暇のあまり伸びきったラーメンのような雰囲気を醸し出していた。
よし、寝よう。
そう決めていそいそと布団の中に潜り込もうとするといきなりスマホがメッセージの着信音を奏で、私は驚いて肩を震わせた。
スマホの画面には『水嶋先輩』という名前と一通のメッセージが表示されていた
『いきなりだけど国見くんと付き合ってるって本当？』
「は？！」
この言葉の衝撃で重たかった瞼が一気に軽くなり意識が鮮明になっていくのがわかった。
あの後「泉Aと国見英は付き合っている」と嘘の情報が広まってしまい、収集がつかなくなったのでどうしたものかと話し合った結果、バレてしまった及川先輩と金田一くん以外にはそう言うことにしておこう。と決めたのだ｡
理由はお互いに弁解するのが面倒だから｡というらしい理由だけど。
こうして嘘の恋人関係なんて小説や映画の中でしかないような複雑すぎる関係に私たちはなってしまったわけですが。
困る。付き合ってるの？なんて聞かれても嘘をつくか真実を言うか紗季先輩にどう返信しようか悩んだ末、
『はい』
と端的な文字を打ち込んで送信した。
ほんの少しだけチクリと水嶋先輩への罪悪感に胸が痛む。
『そっか！ 幸せそうでいいな』
返ってきた返信を見てまた心に罪悪感がのし掛かる。本当にごめんなさい。
別に弁解なんて一人にすれば誰かが広めてくれる｡さらに私は国見くんを好きな子から嫉妬を向けられる。それは私も､きっと国見くんだって分かってる。
……ただ、それを見て見ぬふりをしてこんな複雑な関係を選んだ彼の真意が分からない。
「……お腹空いた」
その理由もなんとなく分かってはいたけどこれも知らないふりをしてすっかり目覚めた体を起こしてベッドから降りた。
とりあえず今日の朝ご飯はパンがいいな。なんて考えながら部屋を出るとパンの焼ける香りが私の鼻腔をくすぐった｡
当たり。口角を少し上げてそう呟くと焼けたパンを一口かじった｡
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秋暁 - すみません、まだ、パスワードかかっているんですが、どこかに書いてあるんですかね、汗 よみはじめたばかりでして、！すごくいいお話だと思います！ (2021年1月18日 19時) (
レス) id: a154798d09 (このIDを非表示/違反報告)
マカロニ(プロフ) - uma__0229さん» コメントありがとうございます！続編は今書き直し中です｡今年中には公開予定なので､少しだけ待っていただけるとありがたいです！ (2020年12月7日 21時) (レス) id: 30ec427a94 (このIDを非表示/違反報告)
uma__0229(プロフ) - 今更すみません、続編を見たいのですがパスワードが分からなくて……どこかに書いてあったりしますかね…つい最近初めてよく分からないんですよ… (2020年12月6日 12時) (レス) id: 5892a46a47 (このIDを非表示/違反報告)
マカロニ(プロフ) - コトさん» コメントありがとうございます！夢主の性格気に入って頂けて嬉しいです！ (2020年8月13日 21時) (レス) id: 30ec427a94 (このIDを非表示/違反報告)
コト(プロフ) - 主人公の性格が好きすぎて一気読みしました！ (2020年8月13日 14時) (レス) id: 4d8ce1f9d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マカロニ | 作成日時：2018年12月16日 19時
