手を差し伸べてくれたのはあなたでした【3】 (ページ7)

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連絡ページ7

玲於side

タクシーで歩美ちゃんと実咲と3人で向かってるんだけど、たぶん腕が痛いのか…
実咲が何も喋らないで…腕だけ抑えてる。

ほんとに大丈夫なのかよ
みんなに聞かれても痛いとも言わない
大丈夫としか言わないから…逆に心配になる

でも実咲にそれを聞くと明日までに治るからと
言ってきたけど…やっぱり痛いんじゃん。
なんで嘘つくんだよ。痛いなら言えよ

でも実咲は俺らに心配かけたくなくて…
誤魔化した事もわかってる…
けど…痛い思いしてる実咲に嘘ついてまで誤魔化して欲しくない。

でも実咲は…俺の言葉のせいで
旦那から言われたことを思い出させてしまった。

感情的に言った自分に後悔した。

けど、実咲は旦那が言うような女じゃないし
悪意があって嘘ついたりするような子じゃない
だから俺は、実咲にそのままでいいと言った。

正直…俺より年上のくせに…
俺が発言した時の子供みたいな可愛い反応だったり
何かあった時にバレないように誤魔化す姿だったり
見た目と全然違うし、手を離したらすぐ離れちゃいそうで…すぐ手を伸ばせる位置にいないと居なくなっちゃいそうな女で…だからなのかすげぇ実咲に惹かれてる。

知り合ってまだ全然日にち経ってないのに、
色んな実咲を見れて…もっとこいつを知りたいって思うようになった。

だから、素直に気持ちを伝えた。
聞いた後の反応が可愛すぎて…咄嗟に抱きしめてた。

今以上にもっと幸せにしてやる。
旦那の事なんて思い出させないくらい
夢中にさせてやる。

だから…もう俺を好きになれよ。
って言いそうになったけど…歩美ちゃんの言葉で
遮られた…
隼と一緒で空気読まないやつ笑

でもそのおかげで助かったかもしんない。
今気持ち伝えても悩ますだけだしな。
歩美ちゃん助かったわ。

ごめん、空気読まないやつは取り消す。笑

．

俺はいつの間にか自然と実咲の手を握っていた。
実咲もちゃんと握り返してくれてた。

．

あっという間に歩美ちゃんちについた。

けど実咲は俺の手を離そうとしなかった。
先に歩美ちゃんだけ降りて…

「着いたよ…？」

実咲「玲於といると時間があっという間…」

「まじそれ卑怯。それどういう意味なの？」

いや、まじ卑怯だわ。
俺もお前といると時間があっという間で…
好きだなと確信する事が多くて…
もっと一緒にいたいと思う事が多いのに。

その言葉が実咲から出ると思わなかった。