Dear,あの頃の俺。 (ページ9)

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｢向井康二はSnowManじゃない｣

SNSで見かけたその言葉に、声を出すことも泣いたんだよな。

一人ぼっち、飛び出したこの世界。
俺にとって広すぎるこの世界で努力して来てるのに認めてもらえなくて涙を流してばかりで。

泣くくらいなら努力しろ。
そんなこと言わんでや、努力しててもどうにもならんから辛くて泣いて。

進んでいるはずなのに、みんなと違うところにいるのはなぜ？

怖くて、まだ自分を出せないでいる。

また、俺は、向井康二は、ここにはいらないって言われるのが表されるのが怖かった。

オーディションで受かって、そこで俺の存在を見てもらえて、認めてもらえて、東京に来たのに。

ここでまた失望させるのは辛い。失望されるのは怖い。

レッスンの日の朝、
体が重くて起きれなかったことも、
起きて気づいたら泣いていたことも、
それでもレッスンに向かったこと、
ちゃんとやり切ったこと、1曲覚えたこと、
俺は分かっとるよ。

ちゃんと、見てもらえとるからね。