【キ/ヨ】最近、幼馴染みが冷たくて【男主】 (ページ25)

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23話伝われページ25

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キヨ「A、」

正直、出来る事なら逃げ出したい。
…でも駄目だ。
ここで逃げたら俺はまた繰り返す事になる。
そんなの絶対駄目だ。

目に集まった熱を、拳を握って落ち着かせる。
少し冷静になった所で口を開く。

貴方「…俺は、キヨの本当の気持ちが知りたい」

キヨの目を見てしっかり思いを告げる。
ちゃんと、伝わるように。

貴方「さっきも言っただろ、同情なんて要らない。
気遣って出した応えなんかまっぴらごめんだ」

キヨ「……」

貴方「俺を思ってくれるなら、絶対嘘はつかないで」

キヨ「…っ、」

痛いところを突かれ、キヨは少し俯いた。
キヨの考えることなんかすぐわかる。
どうせ、俺の事を気遣って俺も好きだと言うだろう。
そんなの要らない。
同情で固められた嘘なんか、俺は要らない。

でも、もし、本当に嫌われていたとしたら、

(…その時は、)

その時は、潔く身を引こう。
これだけ逃げ続けたのだ。それがどんな結果だとしても、今度こそはちゃんと受け止めて俺が変わらなきゃいけない。
キヨの幸せを願ってやれる、そんな人間に。

貴方「俺、待ってるから」

だから待つんだ。
いくら時間が掛かってもいい。
キヨの本当の気持ちから出た答えが出る時まで。

キヨ「……うん」

キヨは俯いたまま、小さな声で呟くように言った。

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