【キ/ヨ】最近、幼馴染みが冷たくて【男主】 (ページ18)

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16話皆の気遣いページ18

あれからずっとダラダラして、
話したり飲んだりしてた。……キヨ以外とは。
そう、俺は肝心のキヨとは挨拶以外は何も話せてないのだ。
ちょっとくらいなら話せるかなって思ってたけど。

「(ぜんっぜんだめじゃねーか！！)」

そんな甘い考えが通用するわけがなかった。
ごめんなさい、俺はとんだあまちゃんでした。

こーすけ「あ。つまみ終わったな」

フジ「あれ、本当だ」

ヒラ「まだ他の残ってたのあるっけ？」

フジ「いや、これでもう終わり」

こーすけ「そっか、じゃーAとキヨ買ってきてくんね」

貴方「えっ」

キヨ「俺とA？」

こーすけ「せっかく久しぶりに会ったんだからよ！ほら、幼馴染み組でいってこい！」

明らかにこいつ気使ってんだろ。
ちょっと顔ひきつってんぞ。

ヒラ「そーだね！」

ヒラさん！？

フジ「いいじゃん、行って来なよ！」

フジまで！？

こーすけ「別に断る理由もねぇだろ！ほら！」

こーすけぇぇ…！

ここまで押されたらもう断れないだろ！
それに、断ったらキヨに失礼だし…
でももう！？まだちょっと、心の準備が…！

(俺はどうしたら…)

キヨ「いいよ」

え。

キヨ「ほら、行くぞ」

キヨが俺の手を引いた。

貴方「あ、おう」

キヨなんか男らしいな。
それに比べて俺は女々しすぎる…
なんだろ、これ…
キヨに負けた気分…

キヨ「なんかテキトーに買ってくればいいんだろ？」

ヒラ「うん」

キヨ「じゃー、行ってくるわ」

貴方「行ってくるー」

こーすけ「ゆっくり行ってこいよー」

キヨに手を引かれたまま、玄関を出た。

「(キヨの手、なんか懐かしいなぁ…)」

白くて指が細くて長い。男にしてはだいぶ綺麗な手だ。
ぼーっと見つめて、はっとしたらなんか無性に恥ずかしくなった。

「(なに考えてんだ俺…！)」

貴方「キヨ、手」

キヨ「あ。ごめん」

…。

何となく、沈黙が続く。
うぉお…気まずい…
話題、話題を！！

貴方「ち、近くにコンビニあったよな！」

キヨ「そこ行くか」

近くのコンビニって言ったけど、
こっちのが気まずくね！？歩きになっちゃうよな！？

バカな俺の頭は働かず、結局歩きになったのだった。