黒 ノ 蝶

story33 ページ33

なぜAはこんなにビビリながら言ったのかその理由は、すぐにわかった。







知「A？またサボったの？
もうサボらないって言ったよね？」







とても黒い笑顔で言う知念。
ワア、目ガ笑ッテナイデスヨ、知念サン。







あ「ごめんなさい！知念様！
授業が嫌すぎて逃げたんです！！！！！！」






知念...様？

いまの状況で様付けする必要あった？ねえあった？








知「はぁ...次サボったら僕先生に言うからね。」


あ「それだけはやめてください！知念様！！！」









あ、また言った。
何、様付けしたら知念は許すの？案外ちょろいの？

いま、質問したら殺されそうだから言わないけど。

いまじゃなくても殺されるかな。








知「だったらサボらないでよ。」









ため息をついて、腕を組む知念をちらりと見る。
大変ですね、保護者様は。

わあ、いま一気にどっかの5歳児思い出したなぁ。
あれの保護者もしかして俺なのかなぁ。





.






知「涼介！」

「うあっ！はいっ！」








考え事してたらいきなり呼ばれたから変な声出しちゃったじゃねぇか。

めっちゃ声裏返ったからな。我ながら気持ち悪ってて思ったわ。うへぇ。







知「Aは中学の頃からよくサボる癖があるから、
涼介も見つけたら注意してね！」



「了解...です。」








何この流れ。
もしかして俺もAの保護者の仲間入りするの？

ええ、子供は1人で十分だなぁ。

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