♯107 ページ9
半ば引きずるようにしてレフェリーの方へ連れていかれる。コイツお願いします。おー。といった端的な会話が耳に入る。
まずい。レフェリーには、普段は東卍とも敵対してる人達がいるんだよね?拘束されでもしたら逃げられなっ……
「マジかよアイツら。A巻き込むとか有り得ねーんだけど」
「痛かったよなァ。手当てすっから顔上げろ〜?」
『え……、何でここに…?』
とりあえず顔を拝んでやろうと思っていたら、聞き馴染みのある声で驚いた。うわ〜〜〜んまじ好きファンクラブ入りたいくらい。
蘭「驚かしてごめんな?俺らかな〜り有名なヤンキーなの」
竜胆「六本木仕切ってる灰谷兄弟って聞いた事ねぇ?」
『ある…え、2人がその灰谷兄弟!?』
蘭「そー」
よしよしと乱れた髪を手櫛で整えてくれる蘭くん。血ィ出てんじゃん、と首の噛み傷を看る竜胆くん。
六本木行った時、ナンパ男達にかなり怖がられてたし有名なのかなー?とは思ってたけど。不良事情に疎い私でも聞いたことがある名前。そっか……2人があの……。
『六本木のカリスマ兄弟…確かにその異名には頷ける…』
竜胆「なんか思ってた反応と違ぇんだけど」
蘭「おもしれ〜」
蘭くんなんか爆笑してんだけど。面白いこと言ったっけ??
そんなことをしてる間に竜胆くんは私のウエストポーチから消毒液と絆創膏を取り出す。手際いいね。手慣れてる感。
蘭「にしても酷ぇことすんな。カズトラだっけ?」
竜胆「とりあえず傷口洗うけど、後でちゃんと病院行けよ」
なんか2人が神様に見えてきた。ヤンキーってこんなに優しいんか…なんでヤンキーやってんの……。
恐怖で竦んでいた私の体は、2人の優しさに触れて徐々に落ち着いていき、それと同時に涙が溢れ出した。
蘭「おーおー、どうした?りんどー、手当て下手すぎんじゃねーの?」
竜胆「は?オレかよ…!?」
『こ、怖くても…抵抗したくても出来ないなんてっ…』
竜胆「…A、」
『悔しい〜〜!もっと強くなりたい…!』
蘭「そっちかぁ」
ゔぅ〜…!と悔しさを滲ませれば、そうだなぁ悔しかったなぁと慰めてくれた。やはり2人はとても優しい。
蘭「てっきり、怖かったよ蘭くん♡って抱きついてくるかと思ったんだけどな〜。ざーんねん」
竜胆「尽く期待を裏切られるよな」
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ミルクレープ(プロフ) - Niarさん» わ!ありがとうございます〜!更新頑張ります✨姉ちゃんファイトですね!! (4月5日 14時) (レス) @page21 id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
Niar(プロフ) - おもしろーい!ご無理のない程度に更新頑張ってください☺️応援しています!!姉ちゃんもファイトだ💪 (4月5日 14時) (レス) id: ca0bb8898a (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ(プロフ) - ヨゾラさん» えーー!とんでもね〜ハピネスコメントが届いていて幸せです❕💞ありがとうございます!!更新頑張りますのでこれからも読んでいただけたら嬉しいです🙌🏻 (4月3日 13時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
ヨゾラ(プロフ) - 初コメ失礼します!これまで見た東リベの小説の中で一番面白いです!!更新楽しみに待ってます!頑張ってください! (4月3日 13時) (レス) @page14 id: 0c095cdac6 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - ミルクレープさん» 分かりました、リクエスト楽しみに待ってます (3月28日 16時) (レス) id: 62e44145e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクレープ | 作成日時:2023年3月9日 23時