三百六十七番星 ページ47
目が覚めるとそこは、まだあの戦いの跡地だった。視線だけ動かして周りを見ると、辺り一帯は更地になっている。当たり前だよな、〈十戒〉が暴れたんだから。
そして少しずつ起きてきた体が、ある声を拾った。
ｴﾘｻﾞﾍﾞｽ「メリオダス様……メリオダス様っ…！」
『え…ざ、べす…』
ｴﾘｻﾞﾍﾞｽ「っA！？目が覚めたのね！」
まだ体は重いけれど、怪我は完全に治っている。そんなに時間も経っていないはずなのに、治るのが早い……いや、違うな。エリザベスが治してくれたのか。
エリザベスはメリオダスの体に刺さった剣を抜き、一つ一つ心臓を治していた。その隣で此方に背中を向けて座るバンも、私が目覚めたことに気づくと体を支えて起こしてくれた。
『二人共……ごめ、』
ｴﾘｻﾞﾍﾞｽ「良かった…！！」
『…え？』
良かったと、言った。涙で目を腫らしながら、微笑みながら。
何で、良かったなんて言うんだ。私は、メリオダスを見殺しにしてしまったと言うのに。
『私は、メリオダスを助けられなかったんだぞ…？
…怒れよ！！何で動かなかったんだって、なんで諦めたんだって！私が動いてさえいれば、私が上手く立ち回れてさえいれば、あんなことにはッ…。
……何故私は生きてる。メリオダスじゃなくて、私が死ねばよかっ…』
＿＿＿＿＿＿＿＿パチンッ
ｴﾘｻﾞﾍﾞｽ「Aのバカ！！」
馬鹿。
エリザベスから初めて言われたその言葉に、状況を把握するのに少し時間を要した。
頬が痛い。
そうか、私はぶたれたのか。
私の頬を張り飛ばしたエリザベスは、大粒の涙を流している。その表情には、怒りや、悲しみや、呆れ…色んな感情が混ざっていた。
ｴﾘｻﾞﾍﾞｽ「本気でそんなことを言っているの！？メリオダス様が、貴女に死なれることを望む訳が無いじゃない！！
メリオダス様は最期まで、貴女を助けようとしていた！貴女は生きなきゃいけない！！メリオダス様が命を賭して守ったその命を、紡がなきゃいけないの！
……貴女まで居なくなったら、私はっ……！」
生きなきゃいけない。
その言葉に、私はまた頬をぶたれたような錯覚に陥った。メリオダスと約束したじゃないか。必ず生きるって。必ず帰るって。
私がカナエを助けたのは、生きてほしかったから。死んでほしくなかったから。
鳴呼……私は、愚かだ。
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ミルクレープ(プロフ) - こはねさん» ほんとにいつもありがとうございます！！超励みになります😭✨更新不定期なのに待っていてくださって、ほんと感謝です！！！これからもよろしくお願いします〜💖💖 (2023年3月11日 23時) (
レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ(プロフ) - こはねさん» ハートの通知は区切りのいいとき(10個押されました、など)に来るようになってます！誰が押したかはわからないです！いえいえ全然！！こはねさんはいつもコメントくださるので嬉しいです！！コメント1つでハート100個分くらいの嬉しさがあります💞 (2023年3月11日 23時) (レス) @page48 id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
こはね(プロフ) - 来るんだったら、私こんなにコメントしてくる癖にハート押さずに終わるなんて酷すぎないか、、！？と思ったところです、、、、。 (2023年3月11日 23時) (レス) id: f36870967d (このIDを非表示/違反報告)
こはね(プロフ) - 私続きが気になりすぎて、ハート押さずにすぐ次にいくんですけど、ハート押したらこはねさんがハート押しました的な通知って来るんですかね、、？？ (2023年3月11日 23時) (レス) @page47 id: f36870967d (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ(プロフ) - こはねさん» この終わり方自分的に大満足だったのでそう言っていただけて嬉しいですෆ この先ちょっとストーリーが精神的ダメージ大きいので…何回か書き直すかもです……。どんどん更新していきますね！コメントありがとうございます⸜(*ˊᵕˋ*)⸝ (2023年3月9日 23時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミルクレープ | 作成日時：2022年8月16日 13時
