元星柱は大罪人６【七つの大罪】【鬼滅の刃】

三百六十五番星 ページ45

『はっ…？』



見えたのは、先程と同じ景色。〈十戒〉達のど真ん中。抜け出したのに、何故だ？あの一瞬で何された！？

隣にいるメリオダスの表情も、焦燥に満ちていた。






「コレが呪縛怨嗟…呪いを受けし場所より、お前達は離れることが出来なくなる」




脳を揺らすような声に吐き気がする。さっきの鎖は攻撃じゃなく捕縛用。弾いたんじゃなく可視化できなくなっただけ。触れた時点で魔力発動ってことかよ…！！






ｾﾞﾙ「女。頬にある紋様は何だ。もう魔神の力が目醒めたのか？」


『何の話だ…。これは命の代償、魔神の紋様では無い』


ｾﾞﾙ「そうか。
……では目醒める前に死ね」






ゼルドリスの言葉と同時に、上から金髪の女、後ろからドレファスが飛びかかってくる。私はドレファスと刀を交える。





『ハウザー達を傷つけたお前を、私は許さん…！剣術で敵うと思うなよ糞野郎』




数回鎬を削り、奴の剣を蹴る。氷姫の呪縛(アイスシール)を纏わせて首を狙う。





『っち…邪魔するな！！』




切っ先が首に触れたものの、ドロールの大地の鎚頭(ギガビック)に防がれる。魔力を発動させることも出来るが、ドロールは巨人の王。私のは所詮真似事だ、完全無欠の本家にはどう足掻いても敵わない。


だったら何が使える？何が有利だ？
氷姫の呪縛(アイスシール)のように動きを封じるもの……何かないか、何かないか…。






『あー、面倒臭いな…』





考えてたら埒が明かない。今から新しく技を考えようったって無理。一度、真っ白にしよう。






『思考を、捨てよう』





ぱちっとメリオダスと目が合う。彼方も長くは持たない。やるなら今すぐだ。刀をしまって大鎌を出す。






ﾒﾘｵﾀﾞｽ「……暴れろッ！！！」


『御意』








ぶわり、と大きく風が巻き起こる。
何も考えるな。本能の赴くままに動け。









「漸くお出ましか」


「死神のような佇まいだな」


「鬼姫のお手並み拝見といこうじゃないの」












＿＿＿＿＿＿＿＿夜叉(モンスター)

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