元星柱は大罪人６【七つの大罪】【鬼滅の刃】

三百六十四番星 ページ44

攻撃を食らわせては回復され、そしてまた攻撃し……の繰り返し。私たちが押しているとはいえ、流石に消耗する。


メリオダスの一撃で沈んだ二人は、意識が朦朧としながらも立ち上がった。




ﾒﾘｵﾀﾞｽ「その苦しみを、終わらせてやる…！」






メリオダスの勝ちは決まったも同然。刀を構えるメリオダスに、私は少し肩の力を抜いた。









＿＿＿＿＿＿＿＿刹那。








ドンッドドッ ドンドンッ









『あ、ぁ………やば、』






私たち二人を囲むように、四方の空から何かが降ってくる。砂埃で姿は見えないが、正体は一瞬の内に分かった。

あと、少し。少しだったのにッ…！！







頬に汗が伝う。
筋肉が硬直している。

咄嗟に、死角を消すように背中合わせに立つ。






砂埃が晴れると、










〈十戒〉に、囲まれていた。











やばいやばいやばいっ…！皆の気配はあるか？何処かへ移動した？メリオダスはどれくらい体力が残っている？此奴らがあの後魔力を回復しているとしたら、闘級は一人3万以上。九人いるから、合計で27万！！普段の私で1万と少しだから、鬼化しても精々2万、夜叉(モンスター)化すれば3万は超えるだろうが人数差はどうにも…！







「へぇ、思ったより活きが良さそうだな」


『ッ…！！』






此奴っ、何だ此奴、何した、今一瞬で、見えなかった、この顔何処かで、動かな……





『ぉわっ、！』





後ろに腕を引かれた。メリオダスだ。どうやら後ろではメリオダスとゼルドリスの戦いが始まっていたらしい。左腕を固定されてしまっている。





何してんだ、情けないっ！！
体が動かないのは、動きが見えないのは私が怯えてるからだ！何の為にここに居る！？メリオダスの足を引っ張るな！！メリオダスの手となり足となれ！！呼吸しろ阿呆！！！





ヒュゥゥゥ、






「何だ？この音」


ｾﾞﾙ「…後でいい。やれ」




仮面が沢山着いている異形の生物から、闇を纏った鎖が此方に向かって伸びてくる。腕を引かれた状態のまま後ろに宙返りし、体を捻る。




『漆の型 雲晴夜咲』




他の〈十戒〉も少し後退った。逃げるなら、今。
メリオダスも左腕を取り戻した。巻き起こった煙幕に紛れ、その場から立ち去った。
















＿＿＿＿＿＿＿＿筈なのに。

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