三百五十番星 ページ30
私は、尊敬されていいような人間じゃない。
鬼を滅していたが、その鬼もまた人。鬼に対しても救いたいという気持ちはあった。だからカナエとも打ち解けられたのだと思う。
けれど、その術がないから滅するのだ。
遺族からしたら、
遺族や被害者への衣食住の提供は私なりの償いでもあった。
気持ちだけじゃ人は救えない。
だから気持ちには蓋をして、ただただ滅した。
誰も見てはいない。
褒めてくれる人なんていない。
それでも、私は鬼狩りを続けた。
怪我をして沢山心配をかけた。
影で生き、血に塗れた人生を歩んできた。
キミは本当に凄い人だ
Aを尊敬しているけど、その気持ちがより大きくなった
話してくれてありがとう
そんな言葉をかけてもらえるなんて。
痛いのは嫌だったし、私は心が強くなかった。
逃げたかったよ、本当は。
逃げようとしたことは何回もあった。
でも、助けてって言われるから、
ありがとうって言ってくれるから、
私は一人でも戦ったんだ。
見ていてくれてる人は、居るよ。
私を認めてくれる人も、隣で一緒に戦ってくれる人も……此処に居る。
そんな些細なことが、これ程嬉しいことだったなんて。
『ッ……あ、ありがとう…』
アーサー「えっ、あ、泣いて……!?」
『泣いてないっ…』
ハウザー「どう見ても泣いてるじゃんかよ」
『泣いてないったら泣いてない!』
スレイダー「んも〜、アンタ達、女心が分かってないわねぇ」
ねぇA?とハンカチを差し出してくれた。弱々しい私の姿が予想外だったのか、ヘンディはキョトンとしている。
誰だって泣きたい時くらいあるだろ。
……間違えた泣いてない。全然、泣いてなんかないからな。
ギル「そうだぞハウザー。お前はもっと女性への接し方を覚えた方がいい。
A、あまり擦るな。綺麗な目が赤く腫れてしまう」
ハウザー「うるせぇよ!
お前はさりげなく口説いてんじゃねぇ!!」
『…ふはっ』
ハウザー「わっ、笑うなよ!」
私の手を取り、蒸しタオルで目元を温めてくれるギルと、反抗するハウザーに思わず笑いが零れた。
好きだなぁ、此処は。
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ミルクレープ(プロフ) - こはねさん» ほんとにいつもありがとうございます!!超励みになります😭✨更新不定期なのに待っていてくださって、ほんと感謝です!!!これからもよろしくお願いします〜💖💖 (2023年3月11日 23時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ(プロフ) - こはねさん» ハートの通知は区切りのいいとき(10個押されました、など)に来るようになってます!誰が押したかはわからないです!いえいえ全然!!こはねさんはいつもコメントくださるので嬉しいです!!コメント1つでハート100個分くらいの嬉しさがあります💞 (2023年3月11日 23時) (レス) @page48 id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
こはね(プロフ) - 来るんだったら、私こんなにコメントしてくる癖にハート押さずに終わるなんて酷すぎないか、、!?と思ったところです、、、、。 (2023年3月11日 23時) (レス) id: f36870967d (このIDを非表示/違反報告)
こはね(プロフ) - 私続きが気になりすぎて、ハート押さずにすぐ次にいくんですけど、ハート押したらこはねさんがハート押しました的な通知って来るんですかね、、?? (2023年3月11日 23時) (レス) @page47 id: f36870967d (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ(プロフ) - こはねさん» この終わり方自分的に大満足だったのでそう言っていただけて嬉しいですෆ この先ちょっとストーリーが精神的ダメージ大きいので…何回か書き直すかもです……。どんどん更新していきますね!コメントありがとうございます⸜(*ˊᵕˋ*)⸝ (2023年3月9日 23時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクレープ | 作成日時:2022年8月16日 13時