【WT】花天月地Ⅱ【Smile】 (ページ9)

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暫く蒼と話していると、もう7時。
そろそろ帰って夕飯の準備かな、と思い、蒼に『もう帰る？』と問いかける。

「そうしよっか」

そして彼は伝票を持って勘定をしようとするが、私もお金出さないとと思い財布を取り出す。

「俺が奢るから大丈夫だよ」

『いやでも・・・』

「無理やり連れて来ちゃったからそれのお詫びだって」

『・・・ありがとう』

「どういたしまして」

.

年明けて元旦。クリスマスも晦日も私は親族や両親が近くに住んでいないので、一人で過ごし、一人で年を越えた。
生憎、凛も家族で過ごすとの事なので、本格的にぼっちなんです。

明け方だし、初詣行くついでに日の出見ようかな、と思い、袴を出して自分で着付けを済ませる。
因みに一人で着付け出来るようになりました。
流石。

化粧は面倒なので軽く薄めにし、髪もいつものようにハーフアップにする。
初詣の為にそんな凝った事するの面倒だし崩れたら困るから別に大丈夫でしょ。

最低限の荷物を持ち、下駄を履いて外に出る。
外はまだ明け方だというのに、今日は沢山の人が初詣の為にずらずらと近くの神社へ向かって行った。
雪はほんの少しだけ積もっていて、今も雪がこんこんと降っている。
私も、大勢の人に倣って神社へと足を進める。

神社に着くと、階段から鳥居、本殿まで長い長い行列が続いている。
こりゃあ帰るの昼とかになりそうじゃない？

新年早々から不運だなぁと思いながら携帯をいじっていると、後ろから誰かが私の肩をトントンと叩いていたので、振り返る。

そこには琉唯と笑琉が立っていた。
彼らも私と同様に袴を着ていた。
しかし、いつもこの2人は6人でグループのようなものに居た気がするのに何故6人で居ないのだろう？

そういう内容の質問を彼らに問いかけると、

「「寝坊した」」

と2人とも口を揃えて発言した。

『それは2人が悪い』

br「僕ちゃんとアラームかけてたんだよ！
僕じゃなくて起こしてくれなかったアラームが悪いと思うんだよね〜」

sm「とんだ屁理屈だな」

br「じゃあ笑琉はなんで寝坊したか言ってみろよ！」

sm「お前らと通話してたらいつの間にか寝てたんだよ。なのに誰も起こしてくれないから・・・」

『どっちも寝坊したんだから素直に認めな』