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大量の土筆を先ず台所に適当に置いて、鞄は自室に置き、制服から私服に着替える。
制服土まみれ・・・洗うの面倒だな。
やっぱり笑琉の言う通り袋に入れて持って帰ればよかったなぁ、と後悔するがもう遅い。
態々下校中じゃなくても土筆なんてそこら辺に雑草の様に生えているから取りつくされる事は無いし。
そして台所に向かい、大量の土筆の下処理をする準備を進める。エプロンを着け、土筆を洗い、使い捨ての手袋を着ける。
手汚れるからね。
先ず、土筆の節目、所謂はかまという部分を取る。この作業が何より1番面倒臭い。
それに量もあるので辛い。
節目の処理が終わり、次はアク抜き。
大きめの鍋に水を張り、その中に土筆を入れて放置すればアク抜き完了。
その間は特に何もする事が無いので、リビングのソファに座って携帯を弄ろうと開く。
すると、凛からメッセージがきていた。
内容は、「クレソンやふきのとうが沢山採れた」という文面と、それらの写真が添付されていた。
私も丁度いいタイミングで土筆を沢山採って帰って来たので、凛のメッセージに返す。
『私も土筆沢山採れた』と送信し、アク抜きの最中ではあるが土筆の写真を撮って其方の画像も送る。
すると、その写真を送った瞬間、凛から「Aは土筆だったかぁ」と返ってきた。
それに私は『今度土筆の佃煮おすそ分けするね』と返し、そろそろアク抜きが終わっただろう、と考えスリープモードにした。
台所に置いてある水で浸けられた土筆は漬ける前よりも綺麗になっていた。
これで漸く、調理が出来る。
調理をする前に、軽くお湯で茹でてから調理をする。
鍋に水を入れ、火をかけて加熱。その中に塩をひとつまみ程の量入れて、沸騰した頃に土筆を投入。
30秒程茹でたら土筆を冷水でとって終了。
さて、佃煮を作る準備と致しますか。
土筆の佃煮はあまり手間も時間もかからないし、材料費も安め。
しかし、酒が材料なのだが、生憎私の冷蔵庫には酒など無い。
未成年なので酒も買えない。
どうしよう・・・誰かの家庭に分けて貰うしか無いかな・・・
凛の家行って少しだけ分けて貰うかな・・・
そう思い、凛に電話をかける。
rn『はーい』
『凛？今からそっち行っていい？』
rn『いいけどどうしたの？』
『土筆の佃煮作るのに酒が必要で。分けて欲しいんだけど』
rn『あ〜・・・・・・お母さんが良いって言ってたから大丈夫だよ〜』
『ありがとう・・・！』
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作者名：七瀬紫苑(レイピアさん。) | 作成日時：2021年2月14日 21時
