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私たちはもう館内に展示されている花を大体見回したので、そろそろ帰ろうかと思い帰路に着く。
帰る途中、笑琉に気になった事を聞いてみる。
『花にあんまり関心持ってなさそうだったからてっきり来ないかと思ってたんだけど』
「関心を持ったから来たんだよ」
『・・・そう。そういう物に関心を持つ事はいい事だよ。読書ばかりしてないで外に出て花や植物を見るのもいいでしょ』
「遠回しに“引きこもり”って言って来てるだろ」
『言っても私も引きこもりに近い部類だから人の事言えないけど』
「Aって結構外に出て自然とか見てるイメージあったわ」
『外は寒いもの。それにガーデニングやってるから家でも花は見れるし』
そんな感じで帰る途中、色々と話をして今日が終わった。
彼が満足している様でよかった。
誘って損は無かった。
.
3月、卒業式が終わり、三年生が旅立った。
そして、今日は修了式。
“2年生”としてこの2-3の教室に別れを告げる。
クラス変えはもう無いので、クラスメイト自体は同じ。
登校も何時もと変わらず、笑琉や凛と登校。
『4月から3年になるって自覚無い』
rn「それな」
sm「学校を引っ張っていくっつったって俺ら元々委員長とかだから今更だよな」
『2年生の時から3年生だった？』
rn「実質私ら高校4年生なのでは？」
『「それは意味分からない」』
rn「酷！」
こうやって凛や笑琉と話しながら登下校出来るのももう一年くらいなのかぁ・・・
希望する大学が同じであればまだあるのかもしれないが。
『まぁ、でも今を楽しんだ方が良いよね』
sm「Aなんか言った？」
『・・・なんでもない』
.
式中。
・・・相も変わらず校長の話は長すぎる。
もう長時間体育座りしているので尻が痛い。
あ、みんな立ったから立たないと。というか、やっと話が終わったのか。
まともに校長の話聞いてる人って居ないんじゃない？
生徒会長ですら聞いてなさそう。
ずらずらとみんなが体育館から退場していくので、私もそれに倣い行列について行き教室へと戻る。
1年間ありがとうございました、という以下にも心が込もってなさそうなお礼をクラスメイト全員で担任に伝える。
どうせ来年も同じだろうけど。
クラスメイトも担任も変わらないのにお礼を言う意味などあるのだろうか。
『やっと明日から春休みだぁ・・・でも部活ある・・・』
sm「休みなんだから部活いらなくね」
『それな』
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作者名：七瀬紫苑(レイピアさん。) | 作成日時：2021年2月14日 21時
