【WT】花天月地【Smile】 (ページ37)

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今日も長い校長の話を聞くとなると憂鬱になってきた。

夏休み前なんだから私たち生徒に心地よく夏休みを迎えさせて下さい。

『ねぇ笑琉はそう思わないの？』

「いや思うけどさぁ・・・」

「寝ようとするのは違うだろ」って言ってきた。
眠いから仕方ないじゃない。

こんなあっつい体育館の中で500人とかいう意味分かんない数の人間が集まってて余計暑くなるから行きたくないです。

「招集かけられてるから並べ」

そして彼は私の制服の裾を掴み、思い切り廊下へ引っ張り出される。

『あぁちょっと引っ張んな！服伸びる！』

「知らん」

『無慈悲！』

「無慈悲で結構」

一応私だって女の子なんだから、女の子には優しくしろ、と反論しようとしたが、周りが「夫婦喧嘩か〜？」なんて冷やかしてくる。

『「違う！」』

反射的に否定すると、彼と声が重なった。
これじゃあ本当に付き合ってるみたいじゃないか。

そんなやり取りをしていると、入場の音楽が流れたので学級委員たちが並ばせる訳なのだが、何故か私たちだけ「二人ともイチャイチャしてないで並んで〜」なんて言われる。

あとで直談判しに行きますか。
別にしたくていている訳じゃないし、そういうつもりは無い。
なんで私たちがこうやって会話しているだけでこんなに冷やかされないといけないのだろうか。
まぁ、正直こう言われるのも悪くないから別にいいけど。
実際にそうなればいいなぁって思うだけだからさ。

笑琉はこれに関してどう思っているのだろう。
生憎、私は他人の感情や思っている事なんて読めやしないので分からない。
けど、笑琉も私と同じような事思ってくれていたらいいな。

そんな淡く、伝わりやしない想いは胸に秘め、皆が進み始めたので私も前の人たちに倣って進み出す。

長い長い集会が終わった。
結局私は寝ました。眠気や睡魔には勝てませんでした。
でもやっぱり暑い。暑苦しすぎるので早く1年生退場して・・・

「結局A寝てたじゃねぇか」

私の隣へ笑琉が来て、私にその事に関して突っ込む。

『睡魔には勝てません』

「なんでそんなに毎日毎時間眠くなるの？
逆に凄いんだけど」

『寝ても寝てもいくら寝ても眠い』

「Aの存在って全ての人類の睡眠欲集めてできてる？」

それは面白い例えだなぁ、なんて考えながら教室へ入り、自分の座席に座る。

後ほど先生が来て私だけ呼ばれた。
何故だ。

「寝てたから説教とかでしょ」

『え、やだ』

「自業自得だ、諦めろ」

『え〜・・・』