【WT】花天月地【Smile】 (ページ31)

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短学活が始まる5分くらい前になって、笑琉と翔希は教室へ戻ってきた。
恐らく私を避ける理由を問いただしていたのだろう。

『ねぇ笑琉』

sm｢ん？｣

『理由、聞いてくれた？』

sm｢聞いたけど話せないって言われた｣

『ま、言えないなら仕方ないよ。私だってそういう時あるから』

担任から、学活やって、と言われたので、日誌と筆記用具を持って教壇へ立って進行を進める。

平静を装って翔希の隣で日直の仕事をこなしている訳だが、心中気まずいので早く今日が終わって欲しい。まだ朝だしなんなら一時限目始まる前だけど。

教室の中は5月とはいえ、もう暑くて蒸し蒸ししているのに、私たちの周辺だけ冷たく冷酷な雰囲気を醸し出している空気が漂っていた。

4時限目が終了し、昼休み。
13時から特設合唱の練習があるので、早めに昼食を済まして凛のクラスへ行く。

『凛〜いる？』

rn｢いる！ごめん今行くから！｣

凛はあたふたしながら弁当を片付けていた。
そして急いで教室から出ようとしていたが、筆記用具を忘れているではないか。

『ほら、筆記用具は？』

rn｢あぁ忘れてた！でもいいや、Aシャーペン貸して！｣

『はいはい・・・行くよ』

私たちは音楽室へ向かい、中に入る。
日既に何人か集まっており、恐らくまだ全員は来てないと思うので、遅刻して恥ずかしい思いをせずに済んだ。

13時になり、合唱部の顧問が来て、｢男女関係なく学年順に並んで｣と指示が出る。

並び終わった訳だが、2年生は私含め3人しかいない。1年生や3年生は沢山いるけど。

凛は何やら同じ学年の男子生徒と話していた。
すると凛から名前を呼ばれたので、凛の方に視線をやる。

『なに？』

rn｢此奴私の幼なじみ｣

kin｢2組の青山智樹。よろしくね｣

『えと・・・3組の蔓日Aです。よろしくお願いします』

rn｢同じ学年だから敬語抜きなさい！
特設で話す機会多くなるし！｣

『まず青山くんが良いか聞かないと・・・』

kin｢俺は全然いいよ。仲良くなりたいし｣

『そっか、よろしくね、青山くん』

kin｢智樹で良いよ。呼び辛いでしょ？｣

『じゃあ私もAって呼んで』

kin｢ん、わかった｣

顧問の話によると、今日はパート分けとこれからの練習計画と楽譜の配布のみ。
本格的な練習は来週から、との事。

パート分けをした結果、凛はS、私はAとなった。
課題曲はともかく自由曲はまだ決まっていないので、来週の全パート練習が入ってる日に決めるらしい。
面倒くさ・・・