【WT】花天月地【Smile】 (ページ20)

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#19 ページ20

sm｢え？Aの家此処？｣

『だからそうだって』

sm｢俺の家の真向かいだわ｣

え？そうなの？
今まで近所の人は全員知り尽くしていると思っていた。
それに高校に通って2年目、真向かいの人だったら見覚えある筈。
恐らく私と笑琉の家を出る時間がズレていたから出会わなかったのだろうが、2年あれば1回は会うでしょ。

・・・あ。家近いなら登校は笑琉とすればいいんじゃね？

『へ〜じゃあ登校も笑琉と一緒に行けばいいじゃん』

sm｢別に良いけど・・・でも家出る時間違うでしょ。俺バス通だし｣

この発言からするに、彼も想定していたのだろう。
ってか此処って結構学校から遠くない方なのになんでバスなんだ？

『関係ないけど此処学校からそこまで遠くないのになんでバス通なの？』

sm｢歩きたくないから｣

まぁ、笑琉らしい理由だな。

sm｢Aいつも何時に家出てる？｣

『7時20分とかかな』

sm｢分かった。俺もそのくらいの時間に家出る｣

彼が家へ入ろうとした瞬間、私は思い出した。
連絡先聞いといた方がいいかな？
どっちか片方が休むとなると待っている方が遅刻してしまう可能性があると私は考え、笑琉を引き止める。

『あぁ待って！』

sm｢なんだよ・・・近所迷惑になりかねないから声ちっさくしろ。ましてや夜だぞ｣

『ごめんごめん。笑琉の連絡先聞いておきたいと思って』

sm｢なんでまた・・・｣

『どっちか片方が休んだら待ってる方が遅刻しそうだなって』

sm｢そういう事、はい｣

と、彼は携帯を差し出し、連絡先を交換する。

『ありがとう』

もうなにか言わなければいけない事はないと思うので、私は『ん、じゃあね』と彼に言って、鍵を開けて家に入る。

あ、待って私階段上れない・・・訳では無いけど上り辛いな。
寝巻きや下着とか持って来なきゃいけないし。
一人暮らしである事を初めて恨む。

頑張って上るか。下りは上り程辛くはないからね。
幸い手すりがあるからなんとかなる。

今日の晩御飯は良いか。明日の朝はトースターとかその程度で大丈夫でしょ。
昼が一番の問題だな。台所に立てない程では無いが、調理の最中は動くし何よりずっと立ってるので足に負担がかかってしまう。
ま、冷凍食品で大丈夫かな。栄養偏るけど自分の体優先にしたいからね。
あまり過激な動きはするなと言われてるし。

風呂は湿布を剥がしてシャワーだけ浴び、風呂から上がったらまた湿布を貼る。

この生活辛すぎなんだけど・・・