103話 ページ10
｢寒っ｣
｢確かに、北海道ですからねぇ｣
場所は雪国北海道
しんしんと降る雪に肌を刺す冷たい空気
毛布にくるまっていたらだんだん暖かくなって眠気がやってくる
瞼を閉じて眠りにつこうとした瞬間バスが急ブレーキを踏んだ
あぁ、私を寝かせてはくれないのか
｢人だ｣
＊
｢まだ寒い？｣
｢ううん、もう大丈夫｣
私と同じように毛布に包まる彼は銀髪に白いマフラーを巻いていた
正直言ってとんでもないイケメン。まぁそれだけ
ジャージの腕や膝に雪を積もらせて寒さに耐えてたその足元には1つのサッカーボールが置いてあった
彼もサッカープレイヤーってことかな
｢何処まで行くんだ？｣
｢蹴り上げられたボールみたいに、ひたすら真っ直ぐ｣
｢いいなぁその表現!｣
円堂と銀髪が談笑していた時、バスが進まなくなった
どうやら雪溜まりに嵌ったらしく、古株さんは外へ出て見に行こうとする
｢ダメだよ。山おやじが来る｣
｢山おやじ？｣
刹那、窓に大きな黒い手が写った
バスが大きな揺れに巻き込まれる。
山おやじって熊のことかぁ。確かに熊よく出るらしいしなぁ
｢あいつは!?｣
塔子の横を見てみるとそこは毛布が置いてあるだけで、銀髪の姿はない
再度大きな揺れに襲われて、収まる頃には銀髪がサッカーボールを抱えてバスに乗り込んでいた
｢もう大丈夫ですよ｣
そしてバスは再び発進したけれど、その抱えたサッカーボールで何をしたというのか。
＊
｢本当にここでいいのか？｣
｢うん。すぐそこだから｣
｢んじゃ｣
｢ありがとね｣
僕を乗せてくれた親切なバスは本来行く目的地に向けて発進していった
僕の目の先には真っ白の雪の層
風がマフラーを揺らした
俺は抱えたサッカーボールを蹴ってその雪を蹴散らす
雪が避けるようにして出来たその道を僕はゆっくり歩いた
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調味料(プロフ) - 涙さん» ご指摘ありがとうございます。気をつけますね (2019年12月27日 8時) (
レス) id: 6e1f936d79 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 97話KPではなくGKです (2019年12月27日 2時) (レス) id: 5e09944bd4 (このIDを非表示/違反報告)
調味料(プロフ) - Setsuki.さん» ありがとうございます!!更新頑張ります!! (2019年7月31日 17時) (レス) id: 73a5628078 (このIDを非表示/違反報告)
Setsuki.(プロフ) - やばい…豪炎寺イケメンすぎるだろ！反則！！この小説、豪炎寺推しの私にとってご褒美でしかありません！これからも、無理はしない程度に更新頑張ってください！ (2019年7月28日 21時) (レス) id: 77812d9344 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 調味料さん» 全然、調味料さんのペースで大丈夫ですよー！これからも頑張って下さい！ (2019年7月21日 18時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：調味料 | 作成日時：2019年6月3日 2時
