暗闇の中に光る花は【文スト】×【プロセカ】 (ページ17)

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第十五話　だれ？ページ17

鏡花side

セカイへ行くと、居間に着いていた。

鏡(居るかな、あの子。)

左右を見て彼女を探す。

でも、彼女は何処にもいなかった。

鏡(何処に行ったんだろう？…もしかして、あの子も私のこと、知ら

れちゃったのかな…)

考えれば考えるほど、嫌なことばかり思いついてしまう。

鏡(また、”同じこと”になっちゃうのかな？)

私は目を瞑る。

すると、何処からか、歌が聞こえた。

鏡(だれ、だろう？)

声の聞こえる方に進んでみると、黄色い髪の女の子が歌っていた。

？？「〜♪」

鏡(だれなんだろう？この子、初めはいなかったはず…)

そう考えていると、黄色い髪の女の子はこちらに気づいた。

？？「…貴方が、ミクが言ってた“鏡花ちゃん”？」

鏡「え、あ、うん。」

？？「そっか。」

彼女は靄のかかった青い瞳を私から逸らす。

鏡(知らない人には警戒しないといけないけど、この子は大丈夫そ

う。)

ミクの様な暖かさはなく、むしろ冷たいぐらいだけど、何故か『彼女

には気を許してもいい』と感じてしまった。

鏡「…貴方は誰？」

？？「わたし？わたしは…」

彼女は私の方へ体を向ける

リン「リン。あなたに呼ばれてここに来た。」

鏡「私に…？呼ばれたって…何？」

リン「あなたが、苦しそうにしてたから。助けてほしいって、言って

たから。」

鏡(助けてほしい…そう、かも。)

さっきまで、起きたことが頭の中をよぎる。

リン「…こっち来て。」

彼女は、私の手を引いて歩く。

廃墟の中にはまだ知らない部屋もあった。

廃墟の一番端に着くと、彼女は足を止めた。

リン「ここ。入ろう。」

鏡「…！これ、は？」

彼女が開けた部屋の中には幼い頃、両親と遊んだ玩具やぬいぐるみが

あった。