物で攻略してみた結果2 ページ23
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風宮は眠たそうな顔で３人の話を受け流しながら、粉砂糖が掛かったシュークリームを両手で取るや、一口かじる。
外側の生地はクッキーシュー。中は黄身の色が濃い甘さ控えめのカスタードクリームで、柔らかめ。
美味しい。とは思ったが、風宮は唇についた粉砂糖を舌で舐めとり、シュークリームを皿の上に戻す。
「どう？」
「普通」
「ええ！？美味しそうに食べてるっぽかったのに！？」
「どれどれ……唯吹が食リポしてみるっす」
食べかけのシュークリームを横取り、澪田は大きな口で食べる。すると、目が カッ と見開いて残りも全部食べてしまう。口の周りにクリームをつけながら、興奮気味にテーブルを何度も叩き出す。
「うきゃあ！何これめっちゃうまいっすよー！？もうその辺の安いシュークリームは食べられなくなっちゃうよ――！！」
「……取り合えず、周りについたクリームをとれ」
「あ、ついてました？」
辺古山に言われ、叩きすぎて赤くなった手でクリームを取り、澪田は自分の口に運びながら綺麗にする。
「お、おかしいなぁ。僕の料理を食べたら最後、手が止められなくなるほど食べてしまうはずなのに……」
腕組みをしながら納得がいかないと花村が唸れば、間延びした声がやけに響いた。
「……中毒性」
「え？」
３人の視線が風宮に集まる。
「普通に美味しいけど……これ、一回食べたら気が済んでしまう」
超高校級のお菓子職人が作り出すものは中毒性がある、という噂は料理人として花村も聞いた事があった。
毎回そのスイーツ作りに特化した人からお裾分けされていれば、お菓子に関して風宮が舌が肥えているのは当たり前と言えば当たり前だ。
花村は口惜しそうに呟く。
「この機会をチャンスに、風宮さん専属のシェフを狙ってたんだけどな〜……手取り足取り、夜の家庭科室で仕込んであげたかったのに」
黙りこむ風宮。
「莉愛ちゃんの絶対零度っす！見下してる感が世のM心をくすぐられちゃうね！！」
「そうだね……！体が熱くてゾクゾクしてきたよ！胸もドキドキして息子もムクムげふぉ！！」
「一言余計っす」
澪田にサッカボールキックされて、どっかに吹っ飛んでいった花村を、辺古山と風宮は冷めた目で見送った。
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初火(プロフ) - ゆきさん» 今まで才能に振り回されていたのが無くなったことで、自分なら、自分の方がその男より大切にすることも愛すことも出来る、と考えて、あんな風になりました。 (2016年10月17日 19時) (
レス) id: 4a3cd1d519 (このIDを非表示/違反報告)
初火(プロフ) - ゆきさん» はい、狛枝からですね。狛枝にとって、絶対的な希望の才能を持っている彼女を悲しませる相手が許せなかったんです。絶望的な状況を希望に変えてしまうのが奇跡……と考えている彼は、彼女と一緒にいる間不運が来ないことで、欲が湧いたんですね。 (2016年10月17日 19時) (レス) id: 4a3cd1d519 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 狛枝とキスしたんですか？ (2016年10月17日 17時) (レス) id: ab6fb12fda (このIDを非表示/違反報告)
初火(プロフ) - M2さん» コメントありがとうございます！嬉しすぎて、更新張り切っちゃいそうです！ (2016年10月12日 17時) (レス) id: 4a3cd1d519 (このIDを非表示/違反報告)
M2 - とてもおもしろいです！いつも更新、楽しみにしてます！ (2016年10月12日 15時) (レス) id: 2e35ec2a38 (このIDを非表示/違反報告)
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